恋のイベント「負け組」のための記念日、ブラックデーとは
渋谷のとある店にて。バレンタインデーの盛り上がりに比べると客が少ないような……男性たちはきちんとお返しくれるんでしょうか?
ホワイトデー。

バレンタインデーにチョコレートをあげた・もらった人以外、全然関係がないこのイベント、関心がない方も少なからずいるのではないかと思う。


しかし、お隣韓国には、この「少なからずいる」層を狙った奇妙な記念日があるそうだ。その名もブラックデー。そんな暗い名前をつけるのもいかがなものかとも思うが、果たしてどんな日なのだろうか。

Wikipediaによると、「大韓民国(韓国)で4月14日に行われる一種の記念日。バレンタインデーやホワイトデーで贈り物を受け取れずそのまま恋人ができなかった者同士が集まり、チャジャン麺(黒いあんかけをかけた韓国の麺料理)を食べる日、とされている」とのこと。

調べてみると、この日はカップル同士は黒い服を着てでかけなきゃいけないだの、シングルの人は黄色い服を着てカレーライスを食べないと恋人ができないだの、なんだか難しそうなことを言っている人も一部にいる。


実際はどれくらいの盛り上がりを見せているのか、エキサイトに勤務している韓国人のRさんに話を聞いてみた。
「私が韓国にいた3年くらい前までは、ブラックデーという名前だけは知ってるけど、実際に行動している人は周囲にほとんどいませんでしたね。冗談で、今日チャジャン麺でも食べに行く? とかいったりする程度で(笑)。でも、今も韓国にいる知人に聞いてみたら、ここ1、2年で結構盛り上がってきたようです。特に恋人がいない人だけでなく、カップルでも普通にチャジャン麺食べにいったりしているみたいですよ」

となると、恋愛イベントからこぼれ落ちた人を救済するというよりも、ブラックデーは単にチャジャン麺を食べる日、いわば「土用の丑の日」化しているのかもしれない。

ちなみにチャジャン麺とは、値段は日本円にして250円くらいと安く、韓国で子どもや若者にとても人気がある食べ物(詳細はこちら)。

「韓国の大学は科ごとに部屋がわりあてられているので、結構学生がたむろしているんです。そこに出前を呼ぶことが多いんですが、そういうときもチャジャン麺はすごく人気のメニューなんですよ」

学校から出前を呼ぶって、日本にはあまりないカルチャーだが、韓国では一般的だそう。
「チャジャン麺の出前は韓国ではどこにでも来てくれるから、それがネタになって、テレビ番組になったこともあるんですよ。あるチャジャン麺店に、他のチャジャン麺の店が出前を頼んで、果たして来るか? みたいな。結果は、ちゃんと来ました(笑)」

ちなみに、カップルが黒い服を着なきゃいけない、というルールについてはRさんは「知らないし見たことないですね」とのこと。

このブラックデーのほかにも、韓国にはやたら恋愛がらみのイベントがたくさんあるようだが、Rさんによると、バレンタインデー、ホワイトデー、ブラックデー以外はほとんど定着していないそうだ。


日本でも一部でこのブラックデーを普及させようとする動きがあるようだから、話の種に一度トライしてみてはいかがだろうか。
(エキサイトニュース編集部みと)