お受験の定番「はしの使い方」、あなたは大丈夫?
おはじきやサイコロ、大豆、ビー玉、あずきなどがコンパクトなプラケースに入った、「はしのおけいこ」。大人も挑戦してみてほしい。
先日、書店で「はしのおけいこ」というカワイイセットを見つけた。
箱の中には、おはじきやビー玉、サイコロ、豆類、割りばしなどがちんまりと入っているが、実はコレ、子どもの「お受験対策」のひとつという。


このおはじきや豆を、付属の割りばしでつかんでいくというものなのだが、難易度は、易しいほうから「ドーナツおはじき→サイコロ→いんげん豆→ビー玉→大豆→あずき」。私も挑戦してみたら、大豆までは楽勝だったが、あずきは結構てこずってしまった。
一緒にやった友人も、やはりあずきで苦労しており、ダンナなどは、ビー玉あたりでもう、かなり怪しい手つきになっていた。

子どもだけでなく、大人でも案外難しい「はしの正しい使い方」。
発売元の「こぐま会 幼児教育実践研究所」によると、このグッズが作られたのは10年余り前だが、私立小学校の入試問題としては、昔からの定番なのだという。
「入試の定番は大豆ですが、ここ数年は落花生などが出たり、昨年の四谷双葉では、プラスチックでできた不定形のクラッシュアイスのようなものをはしでつまむ問題が出ています。手先を使う課題を毎年出す小学校は多いんですよ」
ダンナは“お受験”失敗しそうだ。

それにしても、なぜお受験でおはしを? と思うが、これは「手先の器用さ」ではなく、「丁寧さ」「やる気があるか」などを判断するためという。
「おはしだけでなく、ハサミの使い方など、日ごろの訓練を見る課題はいろいろあります。面接などですごく良いことを言っていても、はしの使い方や絵の描き方などには、家庭でのしつけの問題、親がどれだけ子どもにやるべきことをきちんと教えているかが見えたりするんですよ」

確かに先をなめたり、迷いばしをしたりと、はしの使い方にはその人の暮らし方などが見える気はする。
私自身、昔、知人に「はしの持ち方」を注意され、半年ほどかかって直した経験がある。当時は、注意されたことにひどく憤慨したが、今となっては、珍しく他人の注意を聞き入れておいて良かったと思えることでもある。

やっぱり日本人たるもの、はしは正しく使えるほうが良いに決まっているから。

ちなみに、このセット、子供のお受験用だけでなく、個人注文で、お年寄りの施設や養護施設での「老化防止」用や、リハビリなどにも利用されているのだとか。
あなたはおはしを正しく使えますか?
(田幸和歌子)
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