トイレの「きがえ台」は何のため!?
「きがえ台があります」のサイン。シンプルなだけに、いろんな想像力がはたらく!?
近頃、デパートなどの女子トイレでときどき見かけるサイン。
中には折りたたみ式の小さな台がある。

はて? この「きがえ台」って、一体何のために取り付けられているのだろうか? 常々、疑問に思っていた。

放課後、女子高生が制服から私服に着替えるのに利用するのか。それとも、ビジュアル系のライブに行く人たちなど、コスプレする人たちが着替えるために利用したりするのか。

自分で使用する機会がなく、想像力の乏しい私は、そんなことしか頭に浮かばなかった。そこでルミネなど「きがえ台」を設けている、いくつかのデパートにその用途を聞いてみた。

すると一般的には、ストッキングの履き替えや、子どものおむつを交換するためのものだそう。そういえば、サインを見てみると、靴下を履いているようなイラストだ。

またそれだけでなく、オストメイト(大腸がんなどの手術で人口肛門、人口膀胱をつけている)の方々のための設備でもあるという。私の想像に反して、まじめな取り組みだったのだ。

ほとんどスカートを履かない、つまりストッキングも履かない私は、ストッキングを履き替えるという行為に縁がないため、想像が完全に違った方向にいってしまっていたようだ。

さらに、以前Bitでも音姫に関する記事があったけれど、日本人というのはトイレにこだわりがありすぎるのではないかと思っていた。いってみれば、サービスがちょっと過剰というのだろうか。
だから、女子高生のために(あくまでおバカな私の想像)、「きがえ台」なんてものをわざわざ取り付けて、サービス過剰じゃないか!? なーんて、思っていたりしたのだ。お恥ずかしい限り……。

利用者のことを考えたら、「きがえ台」によって、衣類が直接床に触れることなく着替えができるのは嬉しいはず。決してサービス過剰ではなく、ちゃんと役に立つ設備だったんだ。それがわかっただけで、あー、なんだかすっきり。
(田辺 香)
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