蚊取り線香って、普通の線香と何が違うの?
蚊取りグッズは数あれど、やっぱりこれを見ると「日本の夏」を感じる人も多いのでは?<br>(C)大日本除虫菊(株)(KINCHO)
最近よく蚊に刺される。そろそろ、本格的な蚊の対策が必要な季節になってきた。


数ある蚊取りグッズのなかでも、昔からの定番といえば「蚊取り線香」。朝起きたときに灰がキレイな渦になっていると、妙に嬉しい。ところで蚊取り線香って、やっぱり線香やお香とは違うんだろうか? なんとなく代用できそうな気がするんだけど……。

そこで、「金鳥の夏、日本の夏」の名コピーでおなじみ、大日本除虫菊株式会社(KINCHO)に問い合わせてみた。蚊取り線香と普通の線香、何が違うんですか?
「一番大きな違いは、蚊取り線香には蚊を殺す殺虫成分が含まれていることです。この殺虫成分が線香の煙と共に空中に広がることで蚊を殺すことができるのです」
なるほど。蚊は単に煙が苦手なのかと思っていたが、ちゃんと殺虫成分も入っているのだ。

「蚊取り線香が無い時代には、『蚊遣り火』と言って、草木に火をつけてその煙で蚊を追い払うということも行われていたようですが、これでは追い払うだけで蚊を殺すことはできませんでした」
そういえば、先日外で花火をしたとき、かなり蚊に刺された。花火の煙で追い払えると思っていたら、まったく効果がなかったのだ。やっぱり殺虫成分は必須かも。

でも殺虫成分って、人間には有害じゃないんだろうか?
「蚊取り線香の有効成分であるピレスロイドは人間などの温血動物にはほとんど害がないといわれているんですよ。人間も含めたほ乳類や鳥類では体内の酵素によってピレスロイドが分解、排出されてしまうために安全性が高いとされています」
よく考えたら睡眠中にも使えるわけだし、当然といえば当然か。


ところで、最近は蚊取り線香のほかにも、かなり充実した蚊取りグッズのラインナップ。売れ筋を訊いてみると、
「近年登場した『電池式蚊取り 蚊に効くカトリス』が、これから伸びていくと思います。常温でファンの風力によって薬剤を拡散させるので、加熱する必要がなく煙も出ません。また、電池式なのでどこにでも持ち運べてとても便利ですよ」
とのこと。夏休みのおでかけにもちょうど良さそうだ。

夏本番を前に準備しておきたい蚊取りグッズ。この夏、あなたは何を使いますか?
(古屋江美子)
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