ファンタなのに成人指定? 「R18」は大人のフレーバー
「R18」のパッケージは、壁にスプレーやマジックで描いたグラフィティアートのようなデザイン
一風変わったファンタの新作、「ファンタ R18」が発売中だ。
ファンタなのに18禁? なんだそりゃ? そう思ってさっそく飲んでみた。


ファンタといえばフルーツ系のフレーバーで、基本的に子供向けの爽やか炭酸飲料というイメージがあるが、さすがに「R18」を名乗るだけあって、こいつは一味違う。マカ、ガラナ、カフェインなどの成分を配合した「栄養ドリンクフレーバー」。つまりはあれだ、「オロナミンC」とか「デカビタ」系の味だ。

栄養ドリンクというと、何となくサラリーマン向けって感じだが、日本コカ・コーラ株式会社の広報担当・染川さんによると、意外と高校生などにも人気があるらしい。「夏に向けて元気を充電してほしい、ローティーン、ハイティーン向けの栄養ドリンクとして開発しました」とのこと。最近の中高生は、元気が足りてないのかね。


ちなみに日本ではこれまでに60種類ものフレーバーが発売されている。「トロピカルパンチ」「南の島ブレンド」「すっきりライチ」「超ウルトラレモン」……。
そんな中、やはり不動の一番人気は「ファンタ グレープ」だ。1958年の発売以来、実に半世紀近くも人気を維持し続けているのはさすが。僕もいいかげん三十路だが、たまに飲みたくなるんだよな、あれ。

逆に、ファンタ界の異端児といえば、「ファンタ ゴールデンアップル」。

過去にそんなフレーバーは存在しないはずなのだが、「1970年代に販売されていた」「飲んだことがある」と多くの証言者が現れ、雑誌に「ゴールデンアップルを探せ!」といった企画が掲載されるなど、ちょっとした話題になった。
その後、都市伝説と化したこの噂に乗っかる形で「ゴールデンアップル」は2002年に正式販売され、今年の4月に再び復刻版が発売された。

改めてコカ・コーラ社の公式見解を訊いてみると、「『ゴールデンアップル』は、1970年代には商品化していません。『ゴールデングレープ』と混同しているようです」とのこと。
やはり単なる噂に過ぎなかったようだが、それを現実にしてしまう遊び心もファンタ人気の所以だろうか。
(山田真也)