これ、本当か?
自分の場合、視力0.1にもかかわらず、日ごろは基本的に裸眼で、仕事のときや、テレビ・映画やスポーツを観るときだけメガネをかける生活なのだが、これで案外、困ることはない。
そもそも、四六時中メガネをかけているのはひどく疲れるし、コンタクトもどうしても合わない……という理由から「仕事のときだけメガネ」の人って、自分の周りにもけっこういるのだが、これは眼に悪いのか。
かかりつけの眼科医に聞いてみると、
「0.1ぐらいまで視力が落ちちゃうと、正直、あんまり変わらないよ」とのこと。
特に、自分のように眼の疲れが激しい人、眼に疾病がある人などは、「ムリにメガネやコンタクトをすることで、かえって負担になることもあるから、必要なときだけでいいんじゃない?」ということだった。
では、一般論としては、どうなのか? 某メガネ屋チェーンに聞いてみると……。
「視力が低いのに、メガネやコンタクトを普段していないと、ピントを合わせようとする筋肉が弱くなるので、 “視力が出にくくなる”ということはありますね」
とのこと。
これは、ピントの合わせ方の問題で、普段、視力が低いのに裸眼でいることによって、眼が「見えなくてもいいもの」と思ってしまうのだそうだ。
「だから、本来はメガネをいつもかけていればもっと見えるのに、日ごろの見え方との落差によって、すぐに視力が出なくなってしまうんですよ。それを“眼が悪くなる”といえば、そうなのかもしれませんね」
つまり、できれば普段からメガネをかけていたほうが良いのだと言う。
でも、ずっとメガネをかけていると、疲れますよね?
「それはまだ普段からかけることに慣れていないからでしょうね。実は、理想としては、メガネは度の違うもの3つを使い分けたほうがいいんですよ」
3つって!?
「まずは外出用、日常用、それから、PCなどを使うときの仕事用です」
というのも、近場を見ることの多い「PC使用時」などの場合、日常でかけているものだと、よく見えすぎて、逆に眼が疲れてしまうのだそうだ。
「ですから、たとえば、PC使用時は普段より若干度数を落としたメガネを使用し、遠くを見ることの多い外出時などは、普段より度の強いものを……というのが良いんですよ」
度数の違うメガネをアレコレかえると、眼に悪そうなイメージがあるのだが、「見え方の段階」をつけてあげることで、ピントを合わせる筋肉を鍛えることになるのだそうだ。
メガネを何本も持つのって、基本はオシャレのためだと思ってたのに……。
これからはちょっとずつ普段からメガネをかけてみようかなと思い始めています。
(田幸和歌子)