パワーストーンの宝石印鑑 35万円のルビーも!?
「ルビー印鑑/Ruby/紅玉」(上3枚)と一番人気! の「ローズクォーツ/Rose quartz/紅水晶印鑑」(下3枚)
癒しやスピリチュアルブームもあってか、ここ数年「石からエネルギーを受けて運を開く」というパワーストーンがブーム。パワーストーンといえば、念珠や勾玉(まがたま)風のペンダントなどがすぐに思い浮かぶけれど、昨年から30代、40代の女性を中心にジワジワと人気が出ているアイテムに“印鑑”があるのだという。


印鑑に使用される石は水晶、メノウ、ローズクォーツ、アメジスト、ラピスラズリ、タイガーアイなど約24種類のほか、なんとお値段35万円! というルビーまであるのだ。ちなみにこのルビーは天然石と全く同じ成分と構造を人工的に育成した人工ルビー。天然ルビーはもともと宝石の中でも希少で、印材にできる大きさのものがあればほぼ博物館行き! とか。

このパワーストーンの印鑑を作っているのは、福井県鯖江市にある株式会社小林大伸堂で、ご主人の小林照明さんは4代目という老舗の印鑑店。象牙や木材を使った従来の印鑑に何かもの足りなさを感じていたという奥様の小林美輪さんのアイデアで、2005年8月から販売を開始。今年の3月からはインターネットでの通販専門店「ローズストーン」もオープン。

奥様の小林美輪さんは結婚前は商社の宝石部に所属。もともとキレイなものが好きで、「持っていてうれしい」、「押すのがうれしい」、というような自分自身が本当にほしい印鑑は何か、と思い続けた末にたどり着いたのがこのパワーストーン宝石印鑑なのだという。

パワーストーンに詳しい人にも、石の選び方が分からないという人にも楽しんで印材を選べるように、「恋愛を叶える石」、「金運を上昇させる石」といった目的別や星座別、カラー別などで選べるようになっている。
さらに、画数判断をした上で画数を調整し、接点を整え、八方位から自分の伸ばしたい運気を選ぶことで、自分だけの開運印鑑を作ることができる。価格は印材の種類や大きさによって異なるが直径12mmのカラーメノウで15,000円。

ところで35万円もする人工ルビーの印鑑を実際に作った方というのはいるのだろうか? (株)小林大伸堂のご主人にお話を伺ってみた。


「ええ、いらっしゃいますよ。『25ans(ヴァンサンカン)』の副編集長さんです。実は、今年3月にインターネット専門店『ローズストーン』をオープンさせた時に妻が長年愛読していた『25ans』の編集部を訪ねまして、実際に印材や印鑑を目にしていただく機会をいただきました。その時に副編集長さんには宝石印鑑に非常に興味をもっていただき、6月号のリュクス特集で『私にとっての“リュクス”はコレ!』に取り上げていただきました。そして個人的にお買いあげいただいたのです。全ての印材を並べてお見せしたところ、『これで行きましょう』とルビー印鑑を即座に選ばれました。妻が『あの……、ルビーは他のものと違い、30万円前後になりますが……』と口走ったのですが、副編集長は『いえ、これで』と……」

リュクスは今ではハイクラスの女性誌ではおなじみのキーワード。
「贅沢」というフランス語だ。でもその意味合いは単なる物質的な贅沢さというよりは、心の余裕を感じさせる豊かさということ。さすが、「25ans」副編集長。実生活もやはり、リュクスのようです。

「ルビーは男性からの購入も多いんです。
『ライバルに勝利したい』、『商談や会議で有利に事を運びたい』など、ルビー独特のパワーが影響しているのでしょう」と小林さん。

ああっ、私もポンっとルビー印鑑を買えるようになりたい! と思いつつ、今後さらにゴージャスなダイヤモンドとかの印鑑を出す予定があるのかも聞いてみた。

「ダイヤのご印鑑はさすがに(硬くて)お彫りできないと思いますが、宝石印材は(宝石と同じように)その材質に良し悪しがございますので、特に品質の良い材料に天然のダイヤやルビーをポイントとしてお入れした10万円から50万円の高級シリーズを考えております」

印鑑は実用品。どんなものでも使えればいい、という考え方もあるけれど、頻繁に使うものだからこそ気に入ったもの、こだわりのあるものを使いたい、という気持ちは自然なもの。その選択肢に宝石印鑑があるというのはなんともステキじゃありませんか。

ちなみに、女性の場合は姓でなく下の名前を横書きに彫ると吉。銀行印の場合、女性の場合は名前を横書きに、男性は苗字を横書きに彫ると吉なのだそうだ。これはお金が縦に流れないように、ということから。ただし、印鑑の文字は横書きの場合、捺印後右から左に読めるよう彫るので仕事との併用の場合は縦書きをすすめするケースもあるそうです。
(こや)

パワーストーン宝石印鑑「ローズストーン」HP
(株)小林大伸堂HP
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