荷物の受け取り「サインでOK」なのはなぜ?
お荷物でーす。ハンコかサイン、お願いしまーす。
何かと贈ったり贈られたりすることの多い、この季節。
荷物を受け取る機会も多くなるけど、ちょっと疑問に思うのは、受領する際の「サインかハンコお願いします」という指示だ。


めんどうくさがりな自分は、「サインでもいい」と言われたら、わざわざ印鑑を取りに行くことなどは、まずありえないが、自分の母などは、必ず律儀に印鑑をとりに行く。
思えば、私なんかは、実家で誰かの荷物を受け取るときでも、全部サインですませているけど、これって信用していいのか?

まずヤマト運輸株式会社に聞いてみると……。
「当社は印鑑かサインをお願いしていますので、サインで大丈夫です。会社でしたら、多数いますから、代わりの方がサインしても良いですし、一般宅でも、同居人なら問題ありません」
とのこと。
でも、受取人が同居人でないケースもあるはずだけど……。
「それはドライバーがチェックしているので、問題ないと思いますよ」
チェック!? とりあえず不審かどうかを見てるってことか?

佐川急便株式会社も、やはり「印鑑かサインなので、サインで大丈夫」という回答だったが、その理由はこうだ。

「私どもは住所でうかがっていますので、出てきた人が、そこの『入居人』ということが前提にあるんですよ」
入居人が引っ越した場合など、他の名前で受け取ってしまう人が問題となることもあるが、
「ドライバーが住所と表札で確認しています。また、貴重品などは、フルネームでのサインをお願いする場合もあります」
という。
貴重品だけは「念のためフルネーム」で、他は「まあ問題ないだろう」ということか。それに対し、郵便局だけは対応が異なるようだ。
「ゆうパックの受領は、原則的には印鑑をお願いしています。ただし、どうしても印鑑が見つからない場合などには、フルネームでのサインでも良いとしています」

ちなみに、荷物がダンナや父親宛ての場合など、受取人の名前と性別すら違うわけで、「フルネームで」といわれると、父やダンナの名前を書くべきか迷っていたのだが、
「受取人と同居でなくとも、また、性別が異なっても、受領された方の名前でサインをお願いしています。
誰が受けたかわかることが必要なので」
ああ、やっぱり受け取った自分の名前を書くのね。私、平気で、宛名であるダンナの名前、騙ってたよ……。非常識でした。

ところで、以前、友人に貸した、某ライブ限定販売の下ネタオンパレードのCD、友人が「送りました」と言ってから、届かないまま、もう半年以上経つ。
そういえば、引越しの知らせを友人にしていなかった気がするのだけど、もしかして引越し前の部屋の住人が間違って受け取ったのではないか。でも、モノがモノだけに、見ず知らずの人に聞いてみることもできず……。


でも、「書かれた住所にお届け」だから、仕方ないのでしょうか。
(田幸和歌子)