「大人になってお漏らし」に性差はあるのか
このマークが見えた途端、安心してしまい、その場で漏らしちゃった苦い過去を持つ人も多いようですね。
11月末頃、ネットで「20歳を過ぎて、うんこを漏らした男たち」という記事が話題になっていたのだが、アレを見たとき、「やっぱり多いんだ!!」と握手でもしたい気分になった。

というのも、40代の知人Sさんは、会うたびに「この間もウ○コ漏らしてさぁ〜」と、まるで武勇伝のように最新情報を語るのだが、それを大勢の飲みの席でまわりに振ってみたところ、多くの男性が、「実は僕もこの間……」「みんなフツウにあるよね?」などと言うではないか。

それぞれ言い分としては、「家が見えた途端に、安心して思わず……」とか「飲んだ後、酔っ払っておなかがゆるくなって……」とかなのだが、女性には一人もいなかった。
「黙ってるだけじゃないの?」なんて言う人もいるかもしれないが、もしかして男性のお漏らし、増えてるの?

医師をやっている友人(女性)に聞いてみると、
「体のしくみとしては、男女の差があるとは思えないですね。肛門括約筋が男性のほうがユルイとかはないですよ」とのこと。
そもそも調節しているのは「頭」。また、膀胱や腸もすごく長いものなので、
「限界ギリギリになって出るわけではなく、ある何割かになると、脳のほうから『出そう』という命令を出すんですよ」
つまり、漏れそうなときも「膀胱や腸がパンパン」状態というわけではなく、腹圧がかかって出てしまうのだそうだ。

ちなみに、「蓄えられる量」に関しては、逆に、体の小さい女性のほうが、MAXが小さいわけでもある。

「ただし、男性の場合、前立腺肥大になりやすいということはあります。また、男女問わず、高齢になると、頭の反応がどうしても若干鈍くなり、膀胱に溜まっていることに気づかず、気づいたときには腹圧がかかって出てしまう……というケースはあるかも」

加えて、最近の概念として、ウ○コではないが、「過活動膀胱」というものは指摘されているという。
「敏感になっていて、頻尿をともなって、急に強い尿意を感じてしまう『切迫性尿失禁』になりやすいというものです。原因は、前立腺肥大とか、頭のこともありますが、特に原因がない場合もあります」

いずれにしろ、これもやはり医学的には性差は特にないというのが、医師の答えだった。
自分などは、「大人になったなあ」と感じる最大のポイントが、どんなにトイレに行きたい苦難の状況でも、渋滞などにハマッて、決して粗相をすることがないということだったりする。
とっくにキャパは超えている気がするとき、自分のガマン力に対し、「限界ギリギリの修行」「スーパーサイヤ人になったかも」などと感じることもある。


「家を目の前にして、ホッとして出てしまう」か、「最後の最後まで頑張れる」かの境目は、結局、「羞恥心」「大人力」なんでしょうか……。
(田幸和歌子)