暗証番号「定期的に変更」って、どれくらい?
暗証番号、どのくらいのペースでかえてます?
いまも銀行カードなどの暗証番号に、自分の誕生日など、他人が判別しやすい数字を使ってる人、案外いませんか?

これが危険ということは、イヤというほど聞いてきたこと。
にもかかわらず、自分などはお恥ずかしながら本当にユルユルでめんどうくさがりやで、最近になってようやく「誕生日暗証番号」を一気に全部変更したばかりというお粗末さである。


で、ATMで暗証番号を変更できることもそのとき知ったばかりなのだけど、そこで気になったのは、銀行や郵便局のATMに書かれているこんな注意だ。
「暗証番号は定期的に変更しましょう」
私がようやく誕生日から別の番号にかえた、いってみればまだ原始人がようやく火や道具を使い始めたような段階で、他人はすでに「定期的に変更」なんてレベルまでいってしまっていたのか……。
どうしよう。

にしても、初めてかえるまでにこれだけの年月がかかっている自分が、ネット通販などのパスワードを毎度忘れて、その都度登録し直しているような自分が、はたして「定期的に変更」なんていう高度テクニックを使いこなせるのかどうか。
そもそも「定期的に」は、どれぐらいのペースをさしているのか。

まず近所にあった三井住友銀行に聞いてみると、
「定期的に……の目安は特にありません。
おそらく誕生日など、他人が判別しやすい番号を使っている方に出る注意で、他人が判別できないものであれば、ご自分の好きなペースで、好きな数字をいつでも登録されるといいですよ。今はATMでいつでも変更ができますから」とにっこり。
いつでも好きな数字をって……そんなに好きな数字なんてないし、変わることもないし。

また、郵便局に聞いてみると、
「定期的に変更の目安は、1カ月に一度ぐらいですね」。
え!? そんなにも!? 覚えられる気がまるでしないんですけど。どこかにコッソリ暗証番号記録でも作るのか、それとも2つぐらいの数字を決めて、毎月交互に変更するとか、何か良い覚え方はありますか?
「いや(苦笑)。
正直言うと、皆さん、あんまり変更してないですよ。あまりたびたび変更すると、忘れちゃう方が多いですし、他人に判別されないものなら良いのでは?」
これは投げやりなのか、それとも本音の回答なのか……。

いずれにしろ、自分の記憶力、管理能力に自信がない人には、「定期的に変更」は向かないようです。
(田幸和歌子)