「海外旅行は2時間前に空港へ」はどうして?
混雑することも多いので、搭乗手続きはお早めに。
年末年始に海外に行く人が、今シーズンは増加傾向らしい。
ところで、海外旅行に行くとき、「搭乗時間の2時間前までに空港のカウンターにお越しください」と言われることが多いけど、あの「2時間」はどういう目安なのか。


てんで海外素人なので、航空券とホテルのパックを頼むせいなのかもしれないが、2時間前に到着してしまうと、出発までの長いことといったら。
X線チェック、出入国審査など、やるべきことは当然たくさんあるけど、それにしても、ずいぶん長い気がする。成田空港に問い合わせると、
「航空会社さんによって、カウンターがあく時間は異なりますので、航空会社さんに尋ねられたほうがいいかと」
ということだった。

そこで、ANAに聞いてみると、
「最終は1時間前までとしておりますが、X線とかが混雑することも考えて、できれば2時間前を目安としてるんですよ。1時間前ですと、実際、ギリギリのこともありますので」
ということだった。

また、JALに同様の質問をしてみると、
「JALでは、ウェブのチェックインは出発の3日前から1時間前で、通常のチェックインは、出発時間の60分前ですよ」
短い! ちなみに、「2時間前」に関しては、
「旅行会社さんでは、団体チケットを渡す手間などをみて、2時間前と指定しているところが多いのではないでしょうか」
という。

自分たちの仕事でいうと、本来の締め切りより、だいぶ前にサバ読みして、編集担当者が締め切りを伝えることがあるけど、そんなもん?

国内線の場合は、15分前まででOKというから、これはかなり掛け値ナシの時間なのだろう。
ところで、チェックインだけでなく、飛行機に乗ってから離陸まで、着陸&飛行機を降りるまでも、すご〜く長い気がする。
先日、台湾に行ったときなどは、飛行機の移動時間は短かったのに、上空で長時間ぐるぐるまわっていた。そのとき、思ったのは、「飛行機はまだまだ全力出してない。やれば、もっとできる子だ」ということだ。

安全確保などを考えると、ゆとりを持たせてスケジュールを組む必要は当然あるだろうが、それでもまだまだゆとり、あるんじゃないか。

「成田空港は便が多いので、離着陸が混雑するということもあると思います。また、国際線の場合、予定よりかなり早くついてしまう場合もあるんですよ」
それはなんで? と聞くと、こんな説明があった。
「たとえば、日本からニューヨークに行く場合は、上空のジェット気流などの関係で、すごく早く着くんです。でも、ニューヨークから日本は長くかかって、行きと帰りで2時間ぐらい違うんですよ」
さらに、季節や天候の影響もあるが、冬は特にその影響が大きくなるため、時間のズレがかなり出て、上空待機となるのだとか。
「予定よりも早く着いちゃうことはかなりありますが、もともと空港内で優先順位があるので、早く着いたからといって早く降りることはできないんですよね」

きちんと秩序があってこその安全。早いもん勝ちというわけにはいかないのですね……。

(田幸和歌子)