
そんな化粧オンチの私が気になっているのが年代別の化粧品。
化粧品はメーカーごとに色々なブランドがあるけれど、その中に40代向け、50代向けといった年代別の化粧品というのがある。この年代別の化粧品、本当にその年代の人に向けてのものなのだろうかと常々思っていた。
マーケティング戦略の解説などで時たま目にするのが、「年齢にそのまま訴求する表現は、その10歳ほど上の年齢が反応する」というもの。「50代」となっていれば、その10歳上の60代の人が反応、「40代」となっていれば50代の人が反応するというのである。この理屈で言えば40代向けの化粧品は本来50代の人が使った方がいいのか、40代という言葉を信じて40代の人が使うと実は……なんて変に勘ぐってしまう。
実のところ化粧品の場合、この年代別というのはどういうことなのだろう。
年代別化粧品を出しているメーカーに問い合わせてみた。
「40代向け、50代以上向けとなっているからといって、その年代の方以外がお使いになると問題があるということはありません。基本的にどの年代の方にもお使いいただけます。年代をあえて謳っているのは、その年代の方々のもっとも気になる部分をケアするような成分が含まれているということです。
たとえば当社の場合、50代以上では、くすみが気になる方が多いということで美白成分の入ったものだったり、40代では、ハリが気になるという方が多いので保湿効果をさらに向上させたものという具合です。年代を目安にして、ご自身の気になるところをケアするラインのものを選んでいただければと思います」
なるほど。
「40代と書かれているから本来は50代以上の方向け、とかそういった見方はされない方がいいと思います。逆に年代は目安にして、ハリが気になる方は50代以上でも40代向けラインのハリにポイントを置いたものを選ばれればいいと思いますし、30代でもくすみが気になれば50代以上向けとなっている商品をお選びいただいて問題ございません」
では、あまり年齢が関係ないのであれば、30代、40代でもティーン向けの化粧品を使っても大丈夫なのだろうか?
「それはあまりお勧めできません。やはり10代や若い方向けのものはニキビケアとか皮脂を取るさっぱりしたタイプのものが多いので、乾燥が気になってくる年代の方には向かないかと」
ふ〜む。よくお肌の曲がり角は何歳? なんて話題があったりするけれど、このあたりで大きく使う化粧品も変わってきそう。肌は個人差があるので一概にお肌の曲がり角は○才とは言えないけれど、私が思うにハリやら乾燥やらが気になった時点でとっくに曲がっちゃっているんだろうな。でも曲がっちゃった人には年代別の化粧品は年齢関係なく何歳でも使えそうですよ。
(こや)