古新聞はトイレットペーパーに生まれ変わらない?!
1カ月分の新聞でトイレットペーパー1個と交換。これって多い? 少ない?
新聞販売店が行っている「古新聞の回収」。我が家の契約している店でも月に一度の指定日があって、およそ1カ月分の新聞をトイレットペーパー1個と交換してくれる。


ところで以前から気になっていたことがある。それは実際にどのくらいの量の古新聞があれば、トイレットペーパーが1個つくれるのか? ということ。さすがに1カ月分も必要ではない気がする。いや別に「もっとトイレットペーパーちょうだい!」と思っているわけではないですが……。

そこで財団法人・古紙再生促進センターの方にお話を伺った。すると意外にも返ってきたのはこんな回答。

「古新聞からトイレットペーパーへのリサイクルは、ほとんど行われていないんですよ」
実際には、古新聞は新聞紙・週刊誌・印刷用紙などに生まれ変わるのだという。どうやら古新聞をトイレットペーパーに交換するのは便宜的に都合がよいからということのよう。

では実際のトイレットペーパーはどんな紙から再生されるかというと、牛乳などの紙パックやコピー用紙など。製本工場から出る紙の切れ端も多いそうだ。最近では使用済みの切符をリサイクルしたトイレットペーパーを設置してある駅も多い(ただし切符のリサイクルには裏の磁気の分離が必要)。

ちなみに1リットル入りの紙パック6枚からトイレットペーパーが約1個できるのだそう。
また1トンの古紙からできるトイレットペーパーはおよそ850kg。トイレットペーパー1個の重さはメーカーによって違うが、約140gとして計算すると、1トンの古紙からできるトイレットペーパーは実に6,000個以上! うーん、やっぱりリサイクルって大切だ。

また古紙全般のリサイクルにあたって気をつけるべきことも訊いてみた。
「紙の種類によって再生用途が違うので、きちんとした分別をお願いします。また紙以外のものを入れないようにしてください」
リサイクルできる古紙には、他に段ボールや雑誌などもある。ただしいずれの古紙も、粘着物の付いた紙や防水加工の施してある紙・匂いのついた紙などはNGだ。


そういえばトイレットペーパーは、これ以上再生できないリサイクルの最後のカタチ。再生紙トイレットペーパーを使う方が地球に優しいという事実は、やはり意識しておきたいものですね。
(古屋江美子)