「植物性ヨーグルト」なんてアリ?
(上)食べるタイプは、「黄やさい」と「赤やさい」の2種類。(下)ご覧のとおり、真っ赤です。
ヨーグルトと言えば乳製品。当然、白のイメージなのだが、そのイメージを大きく覆す商品が発売された。
先日、大塚チルド食品株式会社から関東限定で発売された『野菜の戦士 食べるタイプ』。

以前からあった「飲むタイプ」のリニューアルと同時に、この「食べるタイプ」が新発売。なんでも、野菜を植物性乳酸菌で醗酵させた“植物性ヨーグルト”であるという。
野菜入りのヨーグルトなのかな、というイメージで購入した私、家に帰りカップのふたを開けてびっくり。真っ赤なのだ。ヨーグルトのイメージから思い浮かぶ白はまったく混じっていない感じのきれいな赤。これでは野菜ゼリーだな、と思いながら食べてみる。すると、食感にまたびっくり。舌触りがとても滑らかで、味はとてもまろやか。ヨーグルトの食感に似ている気もする。「植物性ヨーグルト」というネーミングも、食べると納得させられてしまった。

が、ここでひとつ疑問が。
はたしてこれは、「ヨーグルト」と呼べる商品なのだろうか。ヨーグルトには、食品表示の種類別で「はっ酵乳」と表示されているが、この商品には、「乳酸はっ酵野菜食品(生菓子)」とある。やはり、ヨーグルトではないのか。そもそも、ヨーグルトの定義は?

WHO(世界保健機関)の国際規格では、
「乳酸菌:Lactic Acid Bacteria(ラクティックアシッドバクテリア)の種類中、ブルガリア菌及びサーモフィラス菌の作用により、乳及び乳製品を乳酸はっ酵して得た凝固乳製品をいう。……(以下省略)」
とある。なにやらよくわからないが、「乳及び乳製品を乳酸はっ酵して得た凝固乳製品」というところから、野菜を醗酵させた野菜の戦士は、ヨーグルトとは分類されない気がする。

真相を確かめるため、大塚チルド食品(株)のお客様センターに問い合わせてみた。これはヨーグルトと呼べるのですか?
「正確には、野菜を植物性乳酸菌で醗酵させ、ヨーグルトタイプに仕上げた生菓子です」
ん? ということはヨーグルトではないの?
「キャッチコピーとして『植物性ヨーグルト』と表現していますが、規格上はヨーグルトではありません」とのこと。やっぱりヨーグルトは乳製品で、白いもの、と言うのは間違っていないみたい。

とはいえ、この食感のまろやかさ、なめらかさはかなり画期的で新しい味。「植物性」という健康イメージも伴い、きっとヒットするに違いない。あらたな健康ブームの担い手となるか!?
(さくら)

野菜の戦士HP
編集部おすすめ