ビールを飲むとき、缶のまま? それともグラスで?
缶のまま or 容器にうつして……あなたはどっち?
缶のままビールを飲んでいる姉の姿をみて、ふと考えた。
そういえば、姉は家でビールを飲むとき、いつもグラスなどにうつして飲んでいる様子がないのだが、一般的にはどうなのだろうか。


ワイン党の私はビールをほとんど飲まないので、ビールを飲むときのこだわりや決まりはなく、どちらが美味しいのかなども考えたことがなかった。ドラマなどでは缶のまま飲んでいるシーンは多くみられるけれど、実際のところどうなのか? グラスなどにうつして飲む人の方が多いのだろうか? 

そこでさっそく、お店以外でビールを飲むとき、缶のまま飲むか、グラスやジョッキなどの容器にあけて飲むか、20人ぐらいに聞いてみた。

結論からいうと、「缶のまま飲む」と答えたのは、姉を含めて3人のみ。「そのときによって違う」が1人、あとは「容器にうつして飲む」であった。

容器といってもさまざまだし、その理由もいくつかあるのだが、複数の理由としてあがったのが「色や泡を楽しみたいから」というもの。たしかに、ビールといえば、泡というのは大事な要素だろうから、納得できる理由である。
そして、さらに美味しく飲むために「グラスをあらかじめ冷凍庫で冷やしておく」、また容器へのこだわりとして「お店で飲んでいるような雰囲気を味わいたいからジョッキで」、「美味しく飲むためのグラスを持っている」という人も。

そして、缶だと「金属っぽい味がするから」「口がせまくて飲みにくいから」という理由から、グラスなどで飲むという人もいた。

そのときによって缶と容器で飲み分けているという人は、飲む量が関係しているとか。たとえば、「次の日仕事が休みで、多く飲んでも大丈夫な日はグラスを使用。逆に、缶から直接飲むと一度にたくさん飲めないから、セーブしたいときは缶から飲む」のだという。これはユニークな意見。


一方、缶のまま飲んでいる私の姉の場合は、「ただその方が楽だから」が主な理由で、「美味しく飲める容器を見つけられれば、それでもいい」と、とくに缶にこだわりがあるということでもないそうだ。そしてもう一人も「飲むのが早く、2〜3缶は一気に飲んでしまう。美味しいとかに関係なく、早く酔いたいから」だそうで、缶で飲むことにこだわっているわけではなかった。また、今はグラスで飲んでいるという人の中にも、「洗いものが出なくていいから、以前は缶のまま飲んでいた」という人も。

……と、私自身、ここまではなんとなく「グラスなどに入れる方にこだわりがある」と感じはじめていた。一般的に、グラスへの美味しい注ぎ方などもよく耳にするし、グラスで飲むとこたえた人たちも「こだわってグラス派」というスタンスが多かったから。


しかし、もちろん必ずしもそうとはいえない。逆に、缶で飲むことにこだわっているという人もいて、「容器に注ぐと、炭酸が2割減になってしまう。のど越しの爽快感を楽しみたいから、容器にはうつしたくない」のだそうで、同時に「スポーツの後のビールを飲む至福のひとときを愛する者として」という、その人の意見もたしかに理解できるから。

たとえば、風呂上がりのビールは、缶のままの方が絶対に美味しそう、というのもある。実際、容器で飲む派の中にも、風呂上がりには缶のまま飲むことがあるという人がいたのも事実。

結局、缶のまま飲むのか、グラスなどの容器で飲むのか、どちらが美味しく感じるかは人によって違うし、シチュエーションによってもかわってくるはず。
そしてまだまだ他にもさまざまな意見があるだろう。

いずれにしても、それぞれにいろんなこだわりのポイントや理由があったのは興味深いところ。習慣ともいえるけれど、とにかく自分が美味しいと感じる方法で、当たり前だけど、楽しく飲めるのが一番! そう改めて感じたのでした。
(田辺 香)