
向かって右から、時計まわりに進歩していっています。
「“女の子”の絵をかくと、トシがわかるよね。だいたい自分の最盛期の絵でストップしてるの」
以前、姉が、そんなことを言っていた。
確かに、いま女の子の絵を描いてみると、自分のあまりの古い感覚に、クラクラしてしまう。
一方で、子どもたちの絵は、年齢を追うごとにどんどん進歩していくもの。ここでは小1の娘の絵の「進歩」の過程を振り返ってみたい。
・1歳時の母の日の絵。形もなく、全体に真っ黒なグルグルに、先生の丁寧な文字で「ママいつもありがとう!」と添えられている。この真っ黒、もしかして私? 精神状態が心配だ……。
・2歳の頃。青くグシャグシャの線のかたまりに、先生の文字で「きつねさん」。アートだ。
・3歳の頃。黒と紫のグルグルに、先生の文字で「のりもち」。黄色のグルグルに「なっとうもち」。
人らしきものは頭と胴体、手足らしき丸っこい形がすべてバラバラ! 悪意はないはずだけど……。
・同じく3歳。頭と胴体がくっつき、ダルマになった。その後、丸い顔に直接手と足が生えた形になったが、なぜか横には、ジブリの世界を思わせる巨大な不思議な生き物がいる。誰?
・3歳。相変わらず手は顔に直接生えているのだが、なんと三角形の胴体がついて、その下に足が! さらに、「まつげ」が生え、巨大な目には無数のグルグルが。輝いているらしい。
・3歳。いとこの影響で、「ウィンク」の表現を覚える。頭のてっぺんはまったいら、髪の毛は湯浅弁護士のようだけども。ちなみに、この頃描くのは「女の子」だけ。
・さらに同じ3歳で、ニコニコ笑う目を覚える。手足の描き方を工夫するようになり、ご丁寧に指を全部描こうとするあまり、手も足も顔と同じくらいのジャンボサイズに!
・4〜5歳。ファッションにこだわり始める。「おばあちゃん」とかいた絵は、なぜか床までつくロングヘアー。編上げブーツと、編上げのキャミソールを身につけている。想像すると気持ち悪いが、ともかく「おばあちゃん」らしい。
・6歳児。やたら手足の長い女の子を描き始める。髪の毛もカールしていたり、小物を持ったり、愛読書『ちゃお』などの漫画の影響か? また、「コーヒーメーカー」など、モノも登場。丁寧に「OFF ON」ボタンまでかかれている。
・6〜7歳。「おまつりのまち」なんて地図を描き始める。
・6〜7歳。小学校の友達の影響で、「かお」「かみ」「ふく(うえ)」「スカートまたはズボン」「め」のパーツをズラズラ描き、選んで組み合わせる遊び絵まで登場。今の子らしいなぁ。
こうして振り返ると、絵が飛躍的に進歩したのは、3歳児の頃のよう。そして、すでに自分を部分的に超えている気も……。
皆さんも自分の昔の絵など、振り返ってみませんか。
(田幸和歌子)
以前、姉が、そんなことを言っていた。
確かに、いま女の子の絵を描いてみると、自分のあまりの古い感覚に、クラクラしてしまう。
一方で、子どもたちの絵は、年齢を追うごとにどんどん進歩していくもの。ここでは小1の娘の絵の「進歩」の過程を振り返ってみたい。
・1歳時の母の日の絵。形もなく、全体に真っ黒なグルグルに、先生の丁寧な文字で「ママいつもありがとう!」と添えられている。この真っ黒、もしかして私? 精神状態が心配だ……。
・2歳の頃。青くグシャグシャの線のかたまりに、先生の文字で「きつねさん」。アートだ。
・3歳の頃。黒と紫のグルグルに、先生の文字で「のりもち」。黄色のグルグルに「なっとうもち」。
茶色のグルグルに「あんこもち」。
人らしきものは頭と胴体、手足らしき丸っこい形がすべてバラバラ! 悪意はないはずだけど……。
・同じく3歳。頭と胴体がくっつき、ダルマになった。その後、丸い顔に直接手と足が生えた形になったが、なぜか横には、ジブリの世界を思わせる巨大な不思議な生き物がいる。誰?
・3歳。相変わらず手は顔に直接生えているのだが、なんと三角形の胴体がついて、その下に足が! さらに、「まつげ」が生え、巨大な目には無数のグルグルが。輝いているらしい。
・3歳。いとこの影響で、「ウィンク」の表現を覚える。頭のてっぺんはまったいら、髪の毛は湯浅弁護士のようだけども。ちなみに、この頃描くのは「女の子」だけ。
モノは基本的になく、男性で登場したのはパパと「にのみや」だけだった(※嵐の二宮ファンだったらしい)
・さらに同じ3歳で、ニコニコ笑う目を覚える。手足の描き方を工夫するようになり、ご丁寧に指を全部描こうとするあまり、手も足も顔と同じくらいのジャンボサイズに!
・4〜5歳。ファッションにこだわり始める。「おばあちゃん」とかいた絵は、なぜか床までつくロングヘアー。編上げブーツと、編上げのキャミソールを身につけている。想像すると気持ち悪いが、ともかく「おばあちゃん」らしい。
・6歳児。やたら手足の長い女の子を描き始める。髪の毛もカールしていたり、小物を持ったり、愛読書『ちゃお』などの漫画の影響か? また、「コーヒーメーカー」など、モノも登場。丁寧に「OFF ON」ボタンまでかかれている。
・6〜7歳。「おまつりのまち」なんて地図を描き始める。
中には、いろんな友達の部屋や、「けんきゅうじょ」「おかしのこうじょうにつながるろうか」「ひるねべや」「ねりけしのへや」、さらに、なぜか「ままののみかいのへや」まで。お恥ずかしい……。
・6〜7歳。小学校の友達の影響で、「かお」「かみ」「ふく(うえ)」「スカートまたはズボン」「め」のパーツをズラズラ描き、選んで組み合わせる遊び絵まで登場。今の子らしいなぁ。
こうして振り返ると、絵が飛躍的に進歩したのは、3歳児の頃のよう。そして、すでに自分を部分的に超えている気も……。
皆さんも自分の昔の絵など、振り返ってみませんか。
(田幸和歌子)
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