太陽光パネルのリサイクルに新技術確立 ウォータージェットで電池セルとカバーガラスを分離 新虎興産が特許取得
ウォータージェット工法を用いて変電機器の撤去、リサイクルを行う新虎興産は、太陽光パネルのリサイクルを行うための新工法としてウォータージェットにて電池セルとカバーガラスを分離させる技術を確立したことを発表した。

なお同工法は、新虎興産にて特許を取得しており、カバーガラスが原形サイズのままで電池セルのみ剥離する実験を成功させているとのことだ。


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太陽光パネル ウォータージェット剥離
【左】太陽光パネル表面【右】太陽光パネル裏面

■特長

(1)カバーガラスと電池セルを分離可能
太陽光パネルの裏面から高圧水を噴射することで硬度の高いカバーガラスは破砕されずに電池セル(シート状の物)だけが高圧水で粉砕されて剥離する事ができる。

(2)カバーガラスは粉砕することなく、原形のまま取り出すことが可能
カバーガラスに有害物質の付着は無く(試験サンプルで分析を実施)大きな破損もなし。

(3)剥離水の濾過で有害物質の除去
専用の濾過装置を使用することで排水内に含まれる有害物質を取り除くことが可能。環境汚染を防止することができる。

(4)カーボンニュートラルに貢献
インバータを用いて消費電力を最小限に抑える超高圧水発生装置(超高圧ポンプ)を導入。Co2削減に寄与。


同社は今後の計画として、あらゆるメーカーの太陽光パネルに順応出来るように試験を繰り返すと共に、量産体制を確立する為の自動化装置開発を国内唯一のウォータージェットメーカーであるスギノマシンと共同で行っていくとしている。

さらに同工法の最大の特徴である、電池セルを完全に剥離したカバーガラスのリユースに関しては今後模索していく計画とのことだ。