
■高血圧の基本的な予防策として「減塩」が広く推奨されている一方、「現在、減塩に取り組めていない人」は約45%。
全国47都道府県の4,700名を対象に、高血圧対策として推奨されている、減塩の取り組み経験についての回答を分析したところ、現在、減塩に取り組んでいる人は約30%と少数であることが判明。さらに、「取り組んだ経験はあるが、現在は取り組んでいない」、「取り組もうと思った(思う)が、取り組んだ経験はない」という減塩“苦戦層”が、全体の約45%も占めた。
また、減塩の必要性について感じている人は約67%という結果になり、減塩に取り組む必要があると感じながらも継続できていない、あまり実行には踏み切れていないことが多い実情が明らかに。
減塩への取り組み経験・減塩の必要性
■現在、減塩に取り組んでいない理由は、「味が物足りない」、「塩分の計算が面倒」が上位に。
現在、減塩を意識した食事に取り組んでいない人にその理由を複数回答で尋ねたところ、上位には「味が物足りない」「塩分の計算が面倒」「食事制限でストレスがたまる」「味付けやレシピを考えるのが面倒」といった回答が挙げられた。減塩に対する味の不満や減塩の食事を考えたり準備したりすることへの面倒を感じている人が多いことがうかがえる結果に。

■減塩が実践できない理由は、朝食や昼食時では「時間がない」、夕食時では「好きなものを食べたい」と感じ、“やりたいけどやれない場面がある”というリアルな声が浮き彫りに。
減塩の取組経験のある2,068人に減塩を意識した食事を実施している(していた)タイミングを尋ねたところ、 「夕食時」が最も多く、朝・昼・夕の3食の中では、朝食時が最も少ない結果となった。

■「ナトカリ比」という言葉を「知らない」と回答した人は約8割。まだまだ認知度が低いことが明らかに。
昨今、健康志向の高まりとともに、高血圧対策として「ナトカリ比」を意識した食習慣が注目を集めているという。「ナトカリ」とは、食塩の摂りすぎに気をつけながらカリウムを含む野菜や果物を積極的に摂ることで、「ナトカリ比」を意識した食生活を実践する考え方。特に、減塩に苦戦しがちなタイミングにも意識しやすい高血圧対策として期待されているとのことだ。
一方で、「ナトカリ比」の認知度を調査したところ、「知らない」と回答した人は全体の79.7%で、一方で「意味も知っている人」は6.7%とかなり少なく、認知度は低い結果となった。

■減塩“苦戦層”に朗報?「ナトカリ」を今後、食生活に取り入れたい人は約77%。理由は「手軽に実践できる」がトップ。
「ナトカリ比」を知った上で、これを意識した食習慣を今後取り入れていきたいかという質問に対して、76.9%の人が「取り入れたい」と回答。さらに、減塩が難しいときに「ナトカリ」を意識した食生活を実践することで、減塩自体が続けやすくなると思うかという質問に対して、70.3%が「思う」と回答した。

【右】「ナトカリ」を意識した食生活を実践することで、減塩自体が続けやすくなると思うか「ナトカリ」を取り入れたい理由としては、「手軽に実践できるから」「継続しやすそうだから」といった声が多く寄せられ、減塩が難しいと感じている層でも意欲的な姿勢が見られたという。

これにより「ナトカリ」は継続的な減塩習慣の一助として、広く受け入れられていく可能性があると同社は考察しており、カゴメは減塩に苦戦する方々に「ナトカリ」の魅力をもっと知ってもらうための活動を強化していくとのことだ。
●「ナトカリ行動」の実践率:カリウム増には「野菜の付け合わせを残さず食べる」など、 “野菜摂取”がポイント
「ナトカリ比」を意識した食生活は普段の食事内で、少し習慣を変えることで実践することができます。カリウムの摂取量を増やすための行動、ナトリウムの摂取量を減らすための行動である「ナトカリ行動」の実践率を調査したところ、「ナトリウム減」行動としては、「味見をせずにむやみに調味料をかけない」「みそ汁は1日1杯とする」が多いことが分かりました。


調査名 :全国一斉ナトカリ意識調査
調査主体:カゴメ
調査期間:2025年4月18日~22日
調査対象:全国の男女4,700名(20~69歳男女)※普段の生活の中で自身の血圧を「全く気にしていない」と回答した人を除く
属性:
男性3,026名 女性1,674名
20~29歳 109名/30~39歳 387名/40歳~49歳 899名/50~59歳 1,518名/60~69歳 1,787名
調査方法:インターネット調査
集計方法:エリアおよび性年代別の人口動態に応じたウェイトバック集計
<参考>
カゴメ『全国一斉ナトカリ意識調査』