『第49回 放送文化基金賞』のラジオ部門で、2022年10月21日(金)に放送した『きたやまおさむ「イムジン河」スペシャル~音楽は時代(とき)を超える~』が優秀賞受賞。7月13日(金)にオークラ東京にて行われた贈呈式に、番組のアシスタントを担当した上柳昌彦が登壇し、「色々な意味で忘れられない番組になりました」とコメントした。
放送文化基金賞は、公益財団法人 放送文化基金により、優れたテレビ、ラジオ番組や個人・グループに毎年贈られる賞で、『第49回放送文化基金賞』は2022年4月~2023年3月の期間内に放送された番組が対象。今回、同番組が受賞した優秀賞は最優秀賞に次ぐ、全国で2番目の賞となる。
上柳昌彦コメント
昨年の夏、きたやまおさむさんが「イムジン河」をもう1回レコーディングし直そう、とおっしゃいました。南こうせつさん、森山良子さん、イルカさん、たくさんのミュージシャンの方が参加してくださいました。そしてこの数奇な運命を持った歌をみなさんで歌い、その流れの一環としてこの番組が制作されました。この歌の光と影の部分がたくさんのミュージシャンの証言によって、またひとつ、この歌が浮き上がったなという気がします。
私の担当しております『あさぼらけ』という早朝の番組には「なぜこの時期に北朝鮮にルーツを持つ歌を歌うのか」というメッセージもありました。色々と考えて、まずそのことからきたやまさんに問うてみました。きたやまさんは「忘れてはいけないことはたくさんある。そして、それと共に歌い継がれていかなければいけない歌はたくさんある、そのなかのひとつなんだよ」と仰っていました。
個人的になるのですが、私はそのときに入院と手術が決まっておりまして、収録の翌日に入院し、放送は病院のベッドの上で聴いておりました。非常に客観的に聴けたのですが、ディレクターの素晴らしい演出、そしてスタッフの素晴らしい努力が結実した番組だな、と思いました。色々な意味で忘れられない番組になりました。
『きたやまおさむ「イムジン河」スペシャル~音楽は時代(とき)を超える~』 あらすじ
1968年のザ・フォーク・クルセダーズ『イムジン河』は当時の社会情勢の中リリース直前に発売中止、ラジオでも自粛となった。以来様々な形で歌い継がれてきたが、昨年、メンバーのきたやまおさむの呼びかけで『イムジン河2022年新録音バージョン』 が制作された。 この曲は元々、紛争により分断された国土、民族の想いの歌である。様々な分断や格差が叫ばれる今こそ、この曲を改めて世に出す意義がある。番組では、きたやま自身をパーソナリティに、自身の想いや参加各アーティストのコメントを紹介し、この曲の意味や音楽の持つ力を語り、考えていく。
放送文化基金賞について
公益財団法人放送文化基金が顕彰する賞で、ラジオなどの番組の部門は、視聴者に感銘を与え、放送文化の発展と向上に寄与した優れた放送番組・配信コンテンツを表彰する
■番組タイトル:ニッポン放送『きたやまおさむ「イムジン河」スペシャル~音楽は時代(とき)を超える~』
■放送日時:2022年10月21日(金)20時~21時50分
■パーソナリティ:きたやまおさむ
■アシスタント:上柳昌彦
■コメントゲスト:イルカ、クミコ、坂崎幸之助、清水ミチコ、松山猛、南こうせつ、森山良子
■制作:長濵 純(ニッポン放送)
■演出:伊藤了子(ミックスゾーン)
■構成:藤井青銅