■個人向け国債・変動10のメリットとは?将来の金利上昇に備えられる?
個人向け国債の変動10年は、金利が上がったときに有利になる点が最大の特徴です。
例えば、現在のように適度なインフレが進んだり、中央銀行が利上げを行ったりすると、市場金利は上昇しますが、それに合わせて受け取る利息も増えていきます。そのため、将来の金利上昇に備えたい人にとっては安心感があります。また、最低金利が設定されているため、極端に利息がゼロに近づくことはありません。
一方、金利が下がると当然ながら利息は減ってしまいます。固定金利型のように利回りが確定しているわけではないため、将来どれくらいの利息がもらえるかははっきりしません。また、金利が上昇するまでには時間がかかることもあり、短期間で大きな利益を得るような商品ではありません。途中解約については固定型と同じで、直前2回分の利子が差し引かれます。
今後の市場環境としては、物価上昇が続き、金利が徐々に上がっていくような局面では、変動金利型のメリットが発揮されやすくなります。日本でも長く続いた低金利からの転換が意識されている中では、有力な選択肢といえるでしょう。一方、景気が悪化して再び金利が下がる状況となった場合には、受け取る利息も減少します。
このように、変動金利型は「金利上昇に備える商品」と考えると分かりやすいです。将来の金利動向が読みにくい場合には、固定型と組み合わせて保有することで、バランスよくリスクを分散することも有効な考え方です。
▼個人向け国債・変動10の商品情報・満期:10年
・金利:変動金利(半年ごとに見直し、最低金利0.05%保証)
・購入単位:1万円から(1万円単位)
・発行:毎月発行(発行日は毎月15日前後)
・中途換金の要件:発行から1年経過後に可能(直前2回分の各利子(税引前)相当額×0.79685が差し引かれる)
文:田代 昌之(金融文筆家)
新光証券(現みずほ証券)やシティバンクなどを経て金融情報会社に入社。アナリスト業務やコンプライアンス業務、グループの暗号資産交換業者や証券会社の取締役に従事し、2024年よりフリー。ラジオNIKKEIでパーソナリティを務めている。
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