コスプレイヤーであり、TikTokのフォロワーは120万人、TVドラマにも出演し、活躍の場を広げてきた、あかせあかりさん。そんな今話題のインフルエンサー、あかせさんが2月23日にSACRA MUSICよりシングル『恋の行方』でメジャーデビューが決定した。
この楽曲はTVアニメ『その着せ替え人形は恋をする』のエンディングテーマにもなっている。コスプレイヤーであるご自身とも縁のある作品だ。MVのコスプレは、すべてご自身でプロデュースしたそうだ。
ということで、あかせさんにお話をうかがったところ、コスプレ愛の溢れるインタビューになった! 

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◆初めて、自分のための歌をもらって…

――まずはメジャーデビューおめでとうございます! メジャーデビューが決まった時のご感想をお聞かせください。

あかせ ありがとうございます! 最初は、自分の初めての持ち歌がリリースされるということへの実感が全然わきませんでした。自分の歌ですから、これまでにある歌を歌うのとは全然違うじゃないですか。
それに、レコーディングとかもすべてが新鮮過ぎて…あまり緊張しないタイプなのですが、少し緊張してしまいました。

――かなりプレッシャーもあったということですね。

あかせ そうですね。それに、自分のキャラクターをどう活かして歌うかというのを考えるのが、とても新しい感覚でしたね。

――表題曲である『恋ノ行方』をもらった時はどのようなお気持ちでしたか。

あかせ 曲をいただいた際に、TVアニメ『その着せ替え人形は恋をする』のEDになると知り。
原作を読んでいたので、まずはそれに沿った歌詞になっていると感じましたね。なので原作漫画を改めて読んで、この歌詞はこの時の気持ちを表現しているんだろうなと、確認していきました。

――例えばどういうところがありますか?

あかせ 「その一言 ズキュンときたの」とか、漫画の中で海夢が新菜の言葉にキュンとするシーンのここのことだろうなと。そう思って歌詞と漫画を見ていくと、海夢ってどこから新菜を好きになっていっちゃったのかな…とか、漫画を読むことすらまた楽しくなっちゃったりして! レコーディングまでそんなに期間があったわけではありませんが、漫画も歌詞も、何度も見ちゃいました。

――原作は、コスプレをされているあかせさんに、かぶる部分もあるのではないですか?

あかせ そうですね。それこそ第1話で描かれていた、海夢が自分で作った裏地のない衣装とか…「裏地って何?」というのは、私も最初そうだったなと…もう忘れている、恥ずかしい思い出が蘇ってきましたね。


――初めてのレコーディングに臨まれて、どうでしたか。

あかせ レコーディングブースに入るまでは「がんばるぞ」っていう気持ちが大きかったのですが、入ってしまうと窓越しに大人の方がたくさん見ているその状況に、ドキドキというか緊張感がすごくありました。初めてのレコーディングのあの緊張は、初めて経験したものでしたね。

――もしかしたら、人生の中で一番緊張したとか?

あかせ そうかもしれませんね。私って、本当に緊張しないんですよ。これまでドラマなども少し携わらせていただいたのですが、あまり緊張しませんでした。
「よし、やるぞ!」っていう意気込みに緊張が勝ってしまった感じと言いますか。

――度胸はあるほうなんですかね?

あかせ 度胸というか、本番に強いのかもしれません。

――そんなあかせさんでもレコーディングは緊張したと!

あかせ レコーディングは、本当に緊張しました(笑)。

――歌を歌うことは元々好きだったんですか?

あかせ はい。それこそ、アニソンがきっかけなんです。アニメ『ラブライブ!』のリズムゲームをやっていて、そこから可愛らしい曲を聴くのがすごく好きになったんです。
友達と一緒に踊りながらカラオケで歌ったりしていて、それが「楽しいな」というのが、歌を好きになるきっかけでした。

◆こだわりの詰まったミュージックビデオ

――すでにYou Tubeにアップされているミュージックビデオでは、衣装も3種類あって、かなりこだわって作られたのが伝わってきました。

あかせ 登場する衣装は細かいところまでこだわって作ってもらいました。ウィッグとメイクは、自分でやらせてもらいました。その中でも海夢のコスプレは、作中でも海夢がコスプレをするので二次元のキャラクター的な表現をし過ぎてしまうと、彼女がするコスプレに持っていくのが難しいかなって思い、三次元寄りに仕上げています。ウィッグの生え際を人間の頭皮に近いものを使ってみたり、金髪もコスプレウィッグならではの黄色味がかった金髪ではなく地毛に近い金髪を選んでいます。
ナチュラルな、三次元寄りのコスプレに仕上げました。雫たんとブラックロベリアに関しては、二次元に限りなく寄せようということで、ウィッグはコスプレに普段自分が使っているメーカーさんのものを使っています。カラーコンタクトも海夢の時よりも、ミリ幅が大きいもの、発色の強いものを使っています。メイクもキャラクターに合わせてタレ目にするなど、こだわっていますね。

--あかせさんご自身でというのは素晴らしいですね。ウィッグも自分で用意されたんですよね。

あかせ はい。ウィッグは、結構何度もトライしながら、一番完成度の高いものをMVで使いました。自分で前髪とかもカットして、色味も結構染めたりしています。海夢の毛先もグラデーションになるように染めています。雫たんは、明るい紫だったものを濃い色に染めました。色が染まりきらなかったところは、アルコールマーカーというコピックペンに除光液をつけてずっと塗り拡げたりして仕上げています。

--なるほどそんなこだわりがあったんですね! MVではそれぞれ、かなり演技や表情にこだわっているように感じました。

あかせ 原作では海夢がコスプレをしていますが、嬉しすぎてキャラクターになりきれていない海夢が出てきてしまうシーンなどがあって、そういった所もMVの中に組み込んでいますね。思わずニマニマ止まらないとか…海夢って新菜に恋をしてるだけじゃなくて、コスプレをしている作品、キャラクターにも恋をしてるじゃないですか。そういう感じが出せればと思って演じました。

――動きとかダンスも、キャラクターごとに変えていますよね。

あかせ 海夢はイケイケな感じなので、動きは大きく元気に。雫たんは恥ずかしがり屋だから、おしとやかな感じであまり大きく動かないように。ブラックロベリアはクールに動こうとか、ちょっとずつ変えていたりします。そのこだわりが、伝わっていたなら嬉しいです。

――初回仕様限定盤のDVDにはそのMVとメイキングも収録されています。

あかせ YouTubeではなく、手元にDVDで持っておけるという幸福感ってありますよね。しかもMV観たあとにメイキングを観られるっていうのは魅力的だと思うので嬉しいですね。私も限定盤とかそういう理由で買ってしまいますが、やっぱりメイキング映像って、買ってない人はMVを知っていてもここは知らないでしょっていう特別感を味わえるきっかけになると思います。

◆あかせあかりのコスプレ愛!

――ではここで、『その着せ替え人形は恋をする』のオススメポイントを教えて欲しいと思います。

あかせ コスプレは、アニメが好きって言ってる人でも全員が好きではないでしょうし、コスプレが苦手という人も、まったく知らない方もいると思います。でもこの作品に出会って、少しでも「コスプレってすごいんだな」とか、「こういうこだわりがあるんだ」というのが、もしかしたら伝わるのかもしれないと思っています。この作品をきっかけにコスプレに興味をもっていただける人が増えたら嬉しいですね。私自身も、改めて自分がコスプレした時に楽しかったこととか、大変だったこととかを改めて思い出したので、コスプレをしている皆さんにも観て、いろいろ思い出して欲しいです。自分の好きなキャラクターと同じ格好をする、同じ服を着る、同じポーズをする…そういうことが楽しい、素敵なことだっていうことが伝わればいいなと思います。

――すごく、コスプレ愛を感じます。

あかせ 多分、アニメを好きにならなければ、感じられなかったと思います。幼い時にお留守番で、ずっとアニメを観たり、友達に教えてもらったアニメを観ていたのがアニメ好きになるきっかけだったんですよね。そういういろいろなことが重なって今があるんだなとすごく思っています。この作品も、誰かのきっかけになるかもしれないので、この作品からコスプレの楽しさを実感してもらえればなと思います。

――あかせさんが、最初にしたコスプレはなんだったんでしょう。

あかせ 最初にしたコスプレがいきなり男装だったんです。『ヒプノシスマイク』の観音坂独歩でした。いま考えると、なんであんなに難しいキャラクターをしたんだろうなって、でも当時はすごく、ホットジャンルだったんですよ、私の中で!

――ホットジャンル(笑)。好きだからやるということですよね。

あかせ そうなんです。最初は同じ服を着ているというだけで嬉しくて、3~4カ月はずっとその子しかやっていなくて。その後、いろいろなキャラクターをやるようになりました…でもそこから一度も観音坂独歩をやっていないんですよ。コスプレを始めて3年経った今、もう1回やりたいなって、思っていますね。

――なるほど、そういう感覚があるんですね。今やると、また違ってくるんでしょうか?

あかせ ウィッグセットやメイクとか、全然違ってくると思います。それに当時はカラコンのミリ幅とかまったく気にしなかったんですよ。色が近ければそれじゃんくらいの感じで(笑)。でも今は、ミリ幅がでかいと女の子っぽくなってしまうとか、縁が黒いとまた違うとか、そういうこだわりが出てきちゃって…あの時やっていた写真なんか、もう恥ずかしくて見られないっていう。

――なるほど、そういう感じなんですね。

あかせ 最初は本当に、好きなキャラクターの衣装を着るだけでいいやって思っていたのですが、1回着てしまうと欲が出てしまって、もっと近づきたい、もっとできるかもしれないって思い、どんどんハマっていきましたね。コスプレって、ちょっとハードルは高いと思うのですが、最初は同じ服を着たいっていう、それだけで初めていいと思います。

◆カップリングもとても大切な曲

あかせ カップリング曲の『輝きフォトグラフ』は、これも原作を元に作られた曲なのですが、海夢の元気な性格が表れているなって思います。『恋ノ行方』は内に秘めた想いを歌う感じですが、『輝きフォトグラフ』は海夢の元気さが伝わるようにと思って歌いました。

――すごくアイドルっぽい曲ですね。

あかせ そうですね。多分「ハイチーズ シャッターチャンス」の「ハイチーズ」が頭から離れなくなってしまうかなっていう曲です。頭に残りやすい曲だと思います。「こっちこっち」もず~っと頭の中でループしちゃうような、クセになっちゃう曲です。

――ではもう1曲『ダイスキ』は?

あかせ レコーディングしたのが、ほかの2曲のあとで、ちょっと時期が離れていたのですが、その間に、デビューカウントダウンとして、毎週水曜日に私のYouTubeチャンネルで配信しているカバー曲のレコーディングもしていたんです。その成果もあって、抑揚の付け方とか、そういうのが少し上手くできたかなと思います。同じCDの中なのに成長してしまったかもしれないみたいな(笑)。

――短期間で成長をしたと。

あかせ そうですね、大幅にではないですが、私の中ではできたことが多かった曲です。この曲は掛け声、「せーの」とか「イエーイ」とか入っていたりするのですが、それを一緒に言いたくなっちゃうと思います。コロナが落ち着いたら、ライブで「イエーイ」とやりたいですね。また、英語が結構多いのですが、私、英語を発音するのがすっごく苦手で…曲をもらった時に「英語だ…」となり、家で何回も聞いて発音の練習をしてレコーディングに臨みました。『恋ノ行方』はアニメのEDでたくさん聴いていただけると思うのですが、『輝きフォトグラフ』も『ダイスキ』も、どちらも私にとっては大切な曲なので、この2曲もたくさんの人に聴いていただきたいですし、このCDを買って「よかったな」と、大切な1枚になっていただけたらいいなと思います。

◆いろいろなことに挑戦したい!

あかせ まだあまり人前で歌った経験がないので、自信はそんなにないのですが、もし機会が頂けるのであれば、ライブもやってみたいなと思います。ファンの方と会う機会も、これまでにあまりなかったのでそういった場でみんなと一緒に体感できればいいなと…いつか!

――ライブとレコーディングはまた違いますけど、緊張しますかね?

あかせ どうなんでしょう? その瞬間になればレコーディングと同じように緊張する可能性はありますね(笑)。

――では最後に、歌手としての目標というようなものがあればお聞かせください。

あかせ 目標とはちょっと離れてしまうかもしれませんが、自分は歌もまだ特別うまいわけではないので、これから成長していきたいと思っています。また、コスプレ、TikTok、女優とも違う私の姿を、歌という形でファンの方々に届けられたらいいなと思っています。いろいろな曲調の楽曲にも挑戦したいですし、もっともっと新しい挑戦をしていきたいなと思います。

――いろいろなことをやられているあかせさんですが、まだいろいろなことをやりたいと!

あかせ 昔から好奇心旺盛で、いろいろなことをやるのが好きなんですよね。二十歳になった今、いろいろなことに挑戦していけたらなと思います。

Profile
あかせ あかり
再現度の高いコスプレで反響を呼び現在のTikTokフォロワー数は120万人を突破! 2021年11月には『週刊プレイボーイ』の表紙を飾り、女優としても活躍の場を広げ、TBS『リコカツ』、EX『ドクター X ~外科医・大門未知子~』、東海テレビ/フジテレビ系列 土曜ドラマ『顔だけ先生』などに出演。 2022年2月23日にSACRA MUSICより、シングル『恋ノ行方』でメジャーデビュー決定。TVアニメ『その着せ替え人形は恋をする』エンディングテーマ(2022年1月より放送スタート)を担当。