1月13日(金)21:00に日本テレビ系〈金曜ロードショー〉にて、2014年公開のスタジオジブリ作品『思い出のマーニー』が放送される。
イギリスの作家ジョーン・G・ロビンソンの児童文学を『借りぐらしのアリエッティ』(2010年)を手掛けた米林宏昌監督がアニメ化した、ジブリ初のWヒロインで描かれる物語だ。


>>>少女たちのひと夏の思い出に涙する!『思い出のマーニー』名場面を見る(写真13点)

幼い頃に両親を亡くして養父母と暮らす杏奈は、ある出来事をきっかけに心を閉ざしてしまい、周囲と馴染めずにいた。
悪化する喘息の療養のため、養母の親戚を頼って北海道の海辺の街でひと夏を過ごすことになった杏奈は、入江に面して建つ古い洋館で金髪の少女・マーニーと出会う。
長い間、人が住んでいないはずの洋館に現れた美しく謎めいた彼女に憧れる杏奈。
やがて、互いに心を通わせていく2人。
杏奈にとってマーニーはただひとり本当の心を打ち明けられる存在になり、同時に杏奈はマーニーが華やかな笑顔の奥に隠した深い悲しみを知っていく。
マーニーとは誰なのか? 入江の洋館に隠されていた真実とは? 杏奈とマーニーを結びつけた切ない運命とは? すべてが明らかになったとき、少女は大事な〈愛〉に気づき成長する……。


原作の舞台はイングランド・ノーフォーク州の海辺の村。
米林監督はそれを北海道におきかえて、より身近で馴染みやすい物語にするとともに、杏奈とマーニーの心の交流を2人にそっと寄り添うような視線で描き出す。
夏の北海道の美しい景色と運命の出会いが、孤独を抱えた少女の心を癒やしていくーーそんな優しく暖かい映画だ。
ジブリ初のWヒロイン・有村架純×高月彩良が魅せる『思い出のマーニー』【金ロー】
▲不思議な出会いを経て、心を通わせていく2人、やがて互いがかけがえのない存在に。

(C)2014 Studio Ghibli・NDHDMTK

◎みずみずしいWヒロインの存在感◎

そして本作を語る上では、Wヒロインを演じた主演2人の存在も欠かすことができない。
杏奈を演じたのは高月彩良、そしてマーニーを演じたのは有村架純。

次世代を担う注目の女優として注目され始めた時期の彼女たちの瑞々しい声は、この映画の魅力に大きな貢献をはたしている。
当時、TVドラマや映画、舞台で頭角を現しつつあった高月彩良は、感情が複雑に絡まった杏奈の心と、絡まった感情が徐々にほどけ成長していく姿を確かな演技で表現し、物語の説得力を高めた。
また、映画公開前年のTVドラマ『あまちゃん』に出演し注目を集めていた有村架純は、神秘的で透明感を感じさせるマーニーという存在を際立たせ、作品世界の”美しさ”と”儚さ”の根幹を支えている。

もちろん松嶋菜々子、寺島進、根岸季衣、森山良子、吉行和子、黒木瞳といった脇を固めるキャスト陣の圧倒的な豪華さも特筆すべきだろう。
現在もそれぞれのフィールドで活躍し多大な人気を博している2人の女優が、実力派のベテランたちに囲まれながら鮮烈な印象と存在感を刻んだ作品として、あらためて『思い出のマーニー』という映画を味わってみてはいかがだろうか。
ジブリ初のWヒロイン・有村架純×高月彩良が魅せる『思い出のマーニー』【金ロー】


(C)2014 Studio Ghibli・NDHDMTK