セダン冬の時代と言われて久しい中、Hondaのフラグシップモデル「アコード」のメリットはどこにあるのでしょうか? タレントのあらた唯さんと、実際に試乗してわかった魅力を5つご紹介します。
似ているようで違う
Hondaのセダンとハッチバック
パッと見た感じ、シビックを一回り大きくしたアコード。ですがHondaによるとシビックはハッチバックで、アコードはセダンというすみ分けがなされています。
シビックはリアガラスごと開きますが、アコードのリアガラスは動きません。結果、開口部が大きいため、大きな荷物が出し入れしやすいのはシビックのほう。このあたりにセダンが不人気になる理由があるように思います。
しかし、ラゲッジ容量はシビックより約160L多い570L。さすがシビック比で全長40cm伸長されているだけはあります。
【アコードの魅力 その1】Googleビルトインだけで買い!
新型アコード最大の特徴が、音声認識で車内の機能が操作できる「Googleアシスタント」をビルトインしたこと。マップだけでなく、エアコン操作、ラジオの選曲などが音声で操作できます。特に目的地入力が音声でできるのはメリットが大きく、比較的曖昧でもヒットします。
さらにメーターパネル内にGoogle Mapが表示できます! 運転中の目線移動が少なくなりますので、これは便利この上ナシです。スマホ接続も対応していますが、Android AUTOが動いているのに、Androidを繋げても……ですし、ましてわざわざApple CarPlayを使う理由なんて、何ひとつありません。
便利なのですが、料金プランが分かりづらいのが難点。まず「Hondaトータルケアプレミアム」というサービスに加入しなければならないのですが、これが月額550円の基本パック(緊急サポートセンターの利用、リモート操作など)。
しかも初回申し込みから12ヵ月間は無料ですが、それを過ぎると有料。さらに「Googleアプリ/サービス専用通信プラン」の加入もした方が望ましく、こちらも1年の無料期間が終わると月額990円が発生。毎月1500円くらいを、どう考えるかは人それぞれですが……。
【アコードの魅力 その2】Hondaで最も静かなクルマ
パワートレインはシビックと同じ2L 直列4気筒+モーターの組合せ。原動機型式は異なりますが、特性的には大きな違いはなさそうです。ですが、シビック e:HEVに比べて静かな印象。
さらに運転席と助手席のドアに貼り合わせガラスを採用するなど、普通に購入できるHonda車の中でもっとも静粛性が高かったりします。一般的にクルマは静かな方が好まれますので、アコードはよいのではないでしょうか。
【アコードの魅力 その3】エクスペリエンスセレクションダイヤルの使い勝手
室内のセンターディスプレイ下部に、エアコンやアンビエントライトの設定をするショートカットダイヤル「エクスペリエンスセレクションダイヤル」があるのですが、これが実に使いやすかったりします。
クルマが停まっている時は「こんなの使うのか?」と内心思ったのですが、実際に信号待ちなど使ってみると、かなり使い安くて驚きです。特に「急速冷房、急速霜取り」はとっても便利! ほかのモデルにも展開してほしいところです。
【アコードの魅力 その4】適度な高級感
Hondaのフラグシップだけあって、シビックとは違う高級感に満ちています。ですが、それはレジェンドのようなラグジュアリーではなく、気負わない高級感。このバランス感覚は見事といえます。
そして後席は「偉い人が座る」ことを想定したかのような広さと作り。
【アコードの魅力 その5】適度なスポーツ感とコンフォート感
SPORT、NOMAL、ECONとシビックと同じような走行モードのほか、快適性を極限まで追求したというCONFORTモードを用意。さらにアダプティブ・ダンパー・システムも装備し、乗り心地に貢献しています。
高速道路での運転支援もアップグレードしたようで、安定度がアップ。乗り心地のよさ、静粛性と相まって、長距離移動も快適そのもの。
フラグシップだからレジェンドと比べると……というと、そこは酷なのも事実で、少し寂しい気持ちにもなったり。でも、変に肩ひじを張らない上質感。それが今のHondaっぽくていいんじゃないでしょうか。
SUVとは違うハンドリングの良さは、重心の低いクルマゆえの良さ。シビックとは違う大人の乗り心地、適度に踏めて、適度にその気にさせるのが大人のスポーツ感。なるほど、Hondaのクルマだなぁと思わされました。
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モデル紹介――あらた唯
10月5日栃木県生まれ。ファッションモデルとしての活動のほか、マルチタレントを目指し演技を勉強中。