近畿大学医学部教授兼近畿大学原子力研究所教授　細野眞が国際放射線防護委員会（ICRP）主委員会の委員に選出

画像 : https://newscast.jp/attachments/VYW8gbLxm8oTe2DrV0F7.png教授 細野眞近畿大学医学部（大阪府大阪狭山市）医学科放射線医学教室教授であり、近畿大学原子力研究所（大阪府東大阪市）教授を兼任する細野眞が、国際放射線防護委員会（International Commission on Radiological Protection、以下ICRP）の最高意思決定機関である主委員会の委員に選出されました。任期は令和7年（2025年）から令和11年（2029年）までの4年間です。【本件のポイント】●近畿大学医学部・原子力研究所教授の細野眞が、ICRP主委員会の委員に選出●PETや核医学治療の臨床導入、診療ガイドラインの策定、放射線防護の国際的活動に長年取り組む●主委員会を構成する世界で12名の専門家の1人として、世界の放射線防護政策の形成に貢献【本件の内容】ICRPは、専門家の立場から放射線防護に関する勧告を行う民間の国際学術組織です。その勧告は多くの国々の放射線安全に関する法令や行政の基準に取り入れられており、日本の関連法令にも反映されています。英国に登記された非営利団体（NPO）として運営され、政治的に中立な立場を維持しながら活動しています。主委員会のメンバーは12名から構成されており、今回、史上初めて日本人が2名同時に選出されました。そのうちの1人である細野は、平成29年（2017年）からのICRP第3専門委員会の活動と、核医学および医療放射線防護分野における卓越した功績が国際的に高く評価されて選ばれました。ICRP主委員会委員への就任は、個人の功績にとどまらず、近畿大学、そして日本の医療放射線分野にとっても大きな名誉です。今後、世界の放射線防護政策の形成において、さらなる活躍が期待されます。【細野の活動と功績】医学部を卒業後、放射線医学、腫瘍核医学、腫瘍免疫学および放射線防護を含む分野の研究・診療・教育に従事しています。特に陽電子断層撮影（PET）と核医学治療の発展に注力して多大な業績を挙げ、臨床導入を実現してきました。診療に関するガイドラインの策定においても中心的な役割を果たし、日本核医学会の「FDG-PET,PET/CT診療ガイドライン」や、日本アイソトープ協会の神経内分泌腫瘍に対する「ルテチウムオキソドトレオチド（Lu-177）注射液を用いる核医学治療の適正使用マニュアル」などは、細野が学会委員長として策定したものです。また、日本核医学会では「アミロイドPETの質の保証のための撮像施設認証」にも責任者として取り組みました。さらに、国内の放射線医療の学協会の連盟である「医療被ばく研究情報ネットワーク（J-RIME）」において、主査として国内で初めての診断参考レベルを設定することで放射線診療の質の向上に貢献し、平成29年（2017年）からは同ネットワークの代表を務めています。平成19年（2007年）からは厚生労働省の研究班で研究代表者を務め、新しい医療放射線技術の国内導入に向けた安全基準の策定と法令整備にも貢献しました。近畿大学においては、平成17年（2005年）に近畿大学病院のPET施設開設に携わり、また平成23年（2011年）の東日本大震災の原子力災害に際しては、「"オール近大"川俣町復興支援プロジェクト」に参加し、復興支援に取り組みました。【プロフィール】細野眞（ほそのまこと）所属：近畿大学医学部医学科 放射線医学教室、原子力研究所職位：教授専門：腫瘍核医学、核医学、放射線医学、放射線防護＜略歴＞昭和60年（1985年） 京都大学医学部卒業平成5年（1993年） 京都大学大学院医学研究科修了平成5年（1993年） ドイツ連邦共和国フンボルト財団奨学研究員平成6年（1994年） フランス政府給費留学生平成15年（2003年） 近畿大学医学部助教授平成17年（2005年） 近畿大学医学部教授平成23年（2011年） 日本核医学会理事平成29年（2017年） ICRP第3専門委員会委員令和4年（2022年） 日本アイソトープ協会理事令和5年（2023年） 日本核医学会学術総会会長令和6年（2024年） 放射線審議会会長代理＜受賞歴＞平成21年（2009年） 日本核医学会賞令和元年（2019年） ICRP Award to authors Publication 140令和2年（2020年） 近畿大学医学部Best Teacher 賞令和3年（2021年） 近畿大学医学部Best Teacher 賞【関連リンク】医学部 医学科 教授 細野眞（ほそのまこと）https://www.kindai.ac.jp/meikan/2127-hosono-makoto.html医学部https://www.kindai.ac.jp/medicine/原子力研究所https://www.kindai.ac.jp/rd/research-center/aeri/