ケーズホールディングスは3月7日、店舗レジのPOS(販売時点情報管理)と連動するスマートフォン決済サービスを全店舗で開始する。これによりLINE Pay、d払い、PayPay、楽天ペイ、Origami Pay、Alipay、WeChat Payなど7種類のスマホ決済が、POSレジで対応できる。
今後はau PAY、メルペイなども導入する予定だ。

 ケーズデンキでは、これまで現金以外の決済手段はクレジットカードやデビットカードなどに対応していたが、スマホ決済は出遅れていた。この点についてケーズHDの平本忠社長は今年2月の会見で「(中小小売店向けの)屋台方式ではなく、POSと連動させることが重要」と語っており、あくまでも同社の基幹システムと連携させることを重視していた。2月にシステムが構築、早ければ3月の稼働を明らかにしていた。
 導入するPOSレジ連動のスマホ決済システムは、米国アトランタに本社を置く世界最大手のPOSAカード流通事業者の日本法人であるインコム・ジャパンのもの。同社は家電量販店のほかコンビニエンスストアやスーパー、ディスカウントストアなどでPOSレジと連動したPOSA事業を展開し、国内の総取扱店舗数は約6万5000店に上る。
 今回のシステムではPOSレジ側で決済サービスを自動判別できる自動振り分け機能を搭載するため、店員のオペレーション負担が軽減できる。また、さまざまな決済サービスの仕様の違いを吸収できるため、導入店舗のオペレーションが統一できる。
 ほかにもキャンペーン対応や決済サービス事業者の窓口となって一括対応するなど、導入店舗の運用や管理面の効率化が促進されるという。(BCN・細田 立圭志)
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