●手渡しのリスク
お年玉を手渡しで贈ろうとすると、キレイにお札を折って、購入した「お年玉袋」に自身や相手の名前を書き、折ったお札を入れて待つことになる。親戚の数はすぐに把握できるので、事前に準備するのがベストだ。しかし、袋が足りなくなったり、現金を用意できていなかったりするリスクはある。年末年始は銀行が休業になるので、いわゆる“ピン札”も手に入りにくい。
しかし、スマホ決済の「送金」機能は現金の代わりに電子マネーをインターネット上で贈るので、回収される心配も袋や現金を用意する手間もない。また、祝日営業で普段よりも手数料のかかる銀行から預金を引き出しても、手数料がかからないのは魅力だ。情緒はなくなるかもしれないが、遠方や直接会うのが難しい場合でも、正月三が日中に確実に渡すことができる。
送金で受け取った側は、親に報告したとしても自身が送金しない限り回収されることはない。
お年玉の受け渡しに便利な送金機能を持つスマホ決済の中でも、大きな話題になっているのは「PayPay」と「LINE Pay」。共通しているのは、渡す前にアプリに電子マネーを残高としてチャージする点だ。また、国の補助金事業「キャッシュレス・消費者還元事業」の対象店舗でスマホ決済を利用すれば、5%か2%の還元があるので、お年玉が実質増えることにもなる。
PayPayは送金する際に、PayPay IDや携帯電話番号、相手が表示しているQRコードが必要になる。LINEやメールに掲載できるリンクを作ることも可能だ。一方、LINE Payは、LINEの“友だち”アカウントにメッセージでそのまま送金することができる。中高生ならLINEを使っている可能性が多いので、現状のおすすめはLINE Payだろう。
子どもの頃に回収されたお年玉は、おそらく当時の記者の服代や食事代になったのだと思う。
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