コジマは都内の約10店舗にEV用充電器を順次導入していくと発表した。世界的にガソリン車からEVへのシフトが進む中、課題は充電インフラの整備。
コジマではこのEV充電環境の充実を図るため、東京以外の店舗にも充電器の設置を推進していく方針だ。

●6分の充電で大手町~箱根間の走行が可能
 コジマが導入するのは、EV充電事業を展開するテラモーターズ(Terra Motors)のテラチャージ(Terra Charge)。テラモーターズでは従量課金に対応した150kWの超急速充電器を東京都の1000カ所限定で無料設置するスキームをスタートし、コジマはそのスキームの導入決定第一号の企業だ。
 ちなみに1000カ所とは都内のガソリンスタンドの数とほぼ同じ。ガソリンスタンドと同規模の充電器設置で、ユーザーの充電インフラに対する不安解消が期待できる。
 充電インフラの整備は大きな課題だが、EV普及のもう一つの課題は充電スピードという。テラモーターズによると、日本の急速充電の平均出力は40kW程度。出力と充電時間は比例し、出力が低いとそれだけ充電に要する時間が長くかかる。
 テラチャージの超急速充電器は150kW。これがどのくらいの出力かというと、約6分の充電で大手町から箱根間の距離に匹敵する約100kmの走行が可能というレベル。コジマの店内で買い物をしている時間で相当の電力を充電することができるわけだ。
 コジマではテラチャージの導入に関して、「店舗の駐車場にお客様用として導入することで、お客様の利便性の向上を図るとともに、EVの普及促進につながればと考えています」とコメントしている。

 すでにEV用充電器を導入している家電量販店もある。今後、EVの普及が進む中、充電のために家電量販店に行くという行動パターンが当たり前になるのもそう遠くない先のことかもしれない。
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