家電量販店・オンラインショップの実売データを集計する「BCNランキング」をもとに年間No.1メーカーを表彰する「BCN AWARD」のビデオ関連ソフト部門を11年連続で獲得しているCyberLink(サイバーリンク)は、動画編集ソフト「PowerDirector 2027」を9月17日から順次発売する。同時に、月額サブスクリプション(以下、サブスク)サービス「PowerDirector 365」の機能も2027バージョンにアップデートした。


●シェア70%超 「PowerDirector」が支持される理由
 BCNランキングによると、サイバーリンクは、2026年1月~8月のビデオ編集ソフトで、2位以下を大きく引き離すシェア74.0%を獲得。長年、多くの人に購入されてきた実績はもちろん、「一度購入すると追加費用が発生しない買い切り版(パッケージ版・ダウンロード版)」と、「利用期間内は常に最新機能が使えるサブスク版」から選べる多彩なラインアップや、AI対応による簡単・便利な編集機能が強みだ。
 AI機能に関しては、前バージョンで、AIを活用した「自動編集(ストーリーの提案、動画を解析したテロップ提案など)」「AI音声翻訳機能(同じ声で別の国の言葉を話す)」「画像から動画作成」「背景除去」などを追加し、“AIに任せて、初心者でも簡単に動画制作しやすいソフト”に進化していた。最新版では、これらの機能に加え、これまで自分で動画制作をしてきた人向けに、“AIを使いながら、楽に編集できる機能”を搭載。特に“自分らしさのあるオリジナル動画”を作りたい人におすすめだ。
 ここでは、新しく追加された機能をいくつか紹介する。
AIライブラリー検索
 スマートフォンなどで撮り溜めた動画や画像は、ファイル名を自分で編集しておかないと、自動的につけられたファイル名のままだと内容が分からないことが多いものだ。ところが、「PowerDirector」に素材をインポートして、「AIライブラリー検索」をすると、AIが中身を解析し、検索ワードに当てはまる動画や画像を見つけ出してくれる。例えば、「鳥」と検索すると、鳥に関連する動画や画像をピックアップしてくれるのだ。動画編集で、「こういうシーンの動画や画像が欲しい」というときに、便利な機能だ。
AI動画オブジェクト除去
 不要な人物・物体を除去する生成AI機能は、これまで画像では比較的容易だったが、動画では難しかった。それが可能になったのだ。
例えば、海辺で歩いている女性を消して、“海だけが映った動画”にすることができるのだ。人の影まできちんと消してくれるので、自然な仕上がりなのだ。
自動リサイズ
 横長サイズの動画を正方形や縦長サイズの動画に変換するときに役立つのが、「自動リサイズ」機能だ。主要な被写体をAIが自動追跡して、切り出した画面内に収めてくれるのだ。例えば、横長サイズで撮影した動画を、「Instagramのリール動画(縦長動画)」として活用したいときに便利だ。トラッキング速度は、低速・デフォルト・高速から選択できるので、被写体の動きが速いときでも、はみ出しを抑えることができる。
 このほか、生成AIが動画を分析し、最適な補正の提案をしてくれる「動画クイック操作」、チャット形式で動画の補正やスタイル変換などができる「チャットで動画編集」、イメージを入力するだけで、ライブラリーの中からぴったりの音楽を提案してくれる「AI音楽検索」、シーンに合わせたステッカーの提案と配置をしてくれる「AIステッカー検索」、自分の声を使って、AIが自然なナレーションを生成してくれる「音声クローン」、TikTokに最適化された形式で動画を書き出し、そのまま投稿できる機能が追加された。
 ここ数カ月、AI動画が爆発的に増え、単に“AIがポン出しした動画”は、すでに見飽きてしまっている人が増えてきているようだ。今後はAIをメインで使っても「人間が作った温かみ」や「その人らしさ」が求められるだろう。今回、“自分で動画編集が楽にできる機能”が加わることで、自分ならではの作品が制作しやすくなる。まさに、「今後の動画制作のニーズに合ったバージョンアップ」だといえそうだ。
●生成AI機能をすべて使えるのはサブスクの「365」のみ
 前述の通り、「PowerDirector」シリーズには、さまざまなバージョンがある。
大きく分けると、買い切り版の「PowerDirector 2027」(Windowsのみ)とサブスク版「PowerDirector 365」(月額・年額プラン)があり、それぞれオンラインコード版(ダウンロード版)とパッケージ版が選べるようになっている。
 今回紹介した最新の生成AI機能をすべて利用できるのは、サブスク版の「PowerDirector 365」で、「PowerDirector 2027」も、“ローカル処理で動作するAI機能”と一部の“クラウドを使った生成AI機能”を搭載している。「PowerDirector 2027」のほうは、「永年使える」のが魅力だ。
 さらに、その買い切り版も、高機能な「PowerDirector 2027 Ultimate Suite」と、リーズナブルな価格の「PowerDirector 2027 Ultra」の2種類がある。使える機能に違いがあるので、予算と「どのような作業をしたいのか」によって選んだほうがいいだろう。
 “クラウドを使った生成AI機能”を利用する際は、基本的にクレジットが必要となる。サブスクの年間契約だと毎月100クレジットが付与され、「PowerDirector 2027 Ultimate Suite」には初回600クレジット、「PowerDirector 2027 Ultra」には初回500クレジットが付く。追加でクレジットが欲しい場合は、購入するシステムになっている。
●画像編集ができる「PhotoDirector 2027」も同時発売
 画像編集ができる「PhotoDirector 2027」(パッケージ版・ダウンロード版)も同時発売され、サブスク版「PhotoDirector 365」の機能もアップグレードした。
 今回、「チャットで編集」機能では、外部AIと連携。GPT ImageやNano BananaをはじめとするAIを活用し、チャットで指示するだけで画像編集ができるようになった。PhotoDirectorを通じて、さまざまなAIの力も借りながら、より簡単に画像を編集できるのだ。

 さらに、生成AIを駆使したユニークな機能が追加された。
・「AIコラージュ」…テンプレートの雰囲気を保ちながら、写真に応じたレイアウト、装飾、タイトル、文字を自動生成する機能で、コラージュ画像が楽に作れるようになった
・「AI試着」…テンプレートにある服だけでなく、ネット上にある衣類の画像を元に、お好みの人物や動物がそれを着た画像を作れるようになった
 「PhotoDirector」シリーズにも、サブスク版の「PhotoDirector 365」と買い切り版の「PhotoDirector 2027 Ultra」「PhotoDirector Standard」がある。こちらも使える機能やAIクレジット付与数(Standardは付与なし)に違いがあるので、購入する前に確認したほうがいいだろう。
 AIの技術が進化し、どの動画&画像編集ソフトを使おうか迷っている人は多い。比較的リーズナブルな価格で高機能な「PowerDirector」「PhotoDirector」シリーズを候補の一つとして検討してみてはいかがだろうか。(加藤弓子)
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