都市一つを壊滅させる可能性のある巨大な小惑星が、日本時間5月19日(火)の早朝に地球との衝突を間一髪で回避し、最接近を迎えた。



 最大でロンドンの名物バスの約4倍の大きさで、先週発見された宇宙岩「2026JH2」は、日本時間19日午前5時すぎ、地球から約5万6000マイル(約9万キロメートル)の距離まで最接近する。

英ランカシャー大学のマーク・ノリス氏はニュー・サイエンティスト誌に対し、「天文学の観点から衝突せずに近づける限界の距離であり、もし衝突すれば都市を極めて効率的に破壊していただろう」と述べた。



 この小惑星は5月13日に初観測されたが、移動速度が非常に速いため北半球からの発見は困難とされている。全長は52~115フィート(約16~35メートル、反射光からの推定値)で、仮に衝突した場合は2013年にロシアで1500人以上の負傷者を出したチェリャビンスク隕石の衝突に匹敵する衝撃になるという。



 今回の接近は、NASAが「都市破壊級」の小惑星を阻止する手段が現状ないと言明した直後の出来事となった。2022年の「DART」ミッションで小惑星の軌道変更実験には成功しているものの、米ジョンズ・ホプキンス大学のナンシー・シャボット氏は、即座に打ち上げ可能な防衛システムは手元にないと指摘する。



 NASAの惑星防衛担当官ケリー・ファスト氏も、位置を把握していない未知の中規模小惑星(直径140メートル以上)が最大の懸念だと認めている。NASAは 2027年に新型探査機「サーベイヤー」を打ち上げ、10年以内にこれら天体の90%以上を検出する計画だが、それまでは地球が無防備な脅威にさらされ続ける事実に変わりはない。



文:BEST T!MES編集部

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