歯医者と歌手という2つの夢を追いかけた覆面アーティスト・GReeeeNの実話を基にした映画『キセキ―あの日のソビト―』が、1月28日(土)より全国公開される。

知られざる兄弟の素顔を演じた、俳優松坂桃李菅田将暉のふたりにその魅力を聞いた。
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まさに「キセキ」な、疑似
体験ドキュメンタリー映画

 

――松坂さんはGReeeeNのプロデューサーである兄・JINさん、菅田さんは弟でボーカルのHIDEさんを演じられましたが、台本を読んだ印象はどうでしたか。

松坂 僕らはドラマ『ROOKIES』世代だから、GReeeeNのことを知らない人はいなくて。

菅田 だね。この前友達とカラオケで「お前GReeeeN演ってるやんか、歌えよ」みたいな流れで「道」を歌ったけど、やっぱ同世代で激しく盛り上がるんですよ。

松坂 でも顔出しもしていない方々だから、その裏側は全然知らなかったんですよね。今回JINさん、HIDEさんと僕らで食事会をさせてもらったんですけど、ご実家のエピソードがすごい面白いんです。とにかくお父さんの存在がふたりにとって大きいんだなという。

菅田 怖すぎるんです、伝説級に。

松坂 うん。お父さんは自分と同じ医者を目指して欲しかったのに、特にJINさんは音楽の目覚めが早く意に反することばかりやって、…その怒られ方がすさまじい(笑)。

――おふたり自身は同じような葛藤を抱いたことはありますか。

 

 

松坂桃李×菅田将暉 「大学2年のとき、父がマジでキレて…」
松坂桃李 1988年10月17日生まれ、神奈川県出身。
2009年、『侍戦隊シンケンジャー』でデビュー。2016年はドラマ『ゆとりですがなにか』映画『秘密 THE TOP SECRET』などに出演。舞台『娼年』で新境 地に。2017年は連ドラ『視覚探偵 日暮旅人』(日テレ系)でスタート。

 

松坂 あー…僕は大学2年くらいでこの仕事を始めて、最初の1年以上が拘束時間の異様に長い戦隊(スーパー戦隊シリーズ『侍戦隊シンケンジャー』主演)だったんです。大学も休学せざるを得ず、ひとり暮らしになり…と急に環境がガラっと変わったとき、父がマジでキレて…(笑)。

菅田 !?

松坂 「お前、大学辞めんのか!」と。普段温厚なのに「こんなにキレたの初めて見たわ~!」くらいになって。そこから始まったケンカで家を出たってのはありますね。

菅田 へ~~~~!

松坂 結構気まずかったね…。ケンカしたまま何の交流も援助もなく仕事を始めて。だから台本を読んで、少し状況が似てると思った。

菅田 うちも父が厳しくて、僕は長男なんでどちらかと言うとJINさんに似てましたね。長男と父親ってふたりとも大黒柱だから家に2本もいらないんでしょうね、何かぶつかる。でもHIDEさんが進路について父にちゃんと報告したように、きっと話してさえくれればいいんですよ、多分。知らないことがつらくて寂しいから腹が立つ。だからあのシーンは僕も経験があるというか、親父と男同士1対1で話さなきゃいけないときって、未だにありますよね。

 

 

松坂桃李×菅田将暉 「大学2年のとき、父がマジでキレて…」
菅田将暉 1993年2月21日生まれ、大阪府出身。2010年、『仮面ライダーW』でデビュー。2016年はドラマ『ラブソング』『地味にスゴイ!校閲ガール・河野悦子』のほか、映画9本出演の大活躍。2017年は主演映画『帝一の國』『あゝ、荒野』と『銀魂』が公開予定。

 

松坂 あ~…。演じる上では、食事会でJINさんの内面を垣間見られたのも大きいです。JINさんって圧倒される外見なんですけど、でも話してみると心がピュアで本当にきれい。

純粋すぎて、話を聞いていると吸い込まれそうになるんです。感覚的で全然理論的じゃないのに、言葉に濁りがなくて、妙に惹きつけられる。

菅田 精霊感…或いは仏感がある。

松坂 あれは、すごい。見た目とこんなに違う内面があると分かったのはすごい貴重でよかったです。

 

インタビュー【後編】は、あす27日(金)20時に更新です!お楽しみに!

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