ーーサイン会を開いて、人が一人もこない。「サイン会0人」事件。本当にあったのでしょうか?
池谷:ええ本当です。
高木:山田(ルイ53世・髭男爵)さん言うところの「(添加物など一切ない)オーガニックな」0人です。
池谷:あれはやっぱり芸能界のどん底だったと思います。他に無いんじゃないですかね…。
ーーどうして誰一人として集まらなかったんでしょう。サイン会はコアなファンは絶対参加するから「どんなに引きが弱い人でも10人は集めるもの」というセオリーを聞いたことがあります。
池谷:こっちが聞きたいですよ! 一応吉本の仕事だったんです。

ーーなるほど、“整理券しばり”があったんですね。とはいえピュアな0人。ひとつ疑問なのが整理券をもらった人です。嫌がらせだったんでしょうか?
池谷:嫌がらせでそんなことします?50枚の嫌がらせですよ!
高木:もしドッキリとかで仕組まれていたことなら面白かったよね。僕はもう1回バウンドしろよというエールだと捉えています。
池谷:確かに少しはあれでバウンドしたかな。
ーーちなみに、「サイン会0人」の現場写真もありますが、あれはどなたが撮られてたのでしょうか?
高木:あれ自分たちでやったんです。こんな状況を自分だけでは抱えきれないなと思って、イベンターの方に「ちょっとこれ撮ってください、発信させて下さい」って言って。その人には申し訳なかったんですが。そうしたら思いのほかいい感じの写真を撮ってくれて。それをツイッターで拡散しました。
ーー高木さんは、意図してか知らずかツイッターをうまく活用されている印象があります。
高木:そうですね、TVも出れない、ネットや雑誌の取材があるわけでもない。何か言える機会といえば、自分がプライベートでやっているツイッターしかなかったので、僕の中の「主な仕事」として取り組んでいました。
ーーそうしてつらい「サイン会0人事件」も乗り越えられて(?)、いまの芸能界での立ち位置はどこら辺なんでしょう。
池谷:いやー僕たちどこいいるんだろうなあ。
高木:まだ崖から落ちた時の複雑骨折が治っていないですね。で、崖の下の暗闇の中にいてまだ山には登れていないです。

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