昨年いっぱいでジャニーズ事務所を退所した元関ジャニ∞の渋谷すばるが、ワーナーミュージック・ジャパンによるバックアップのもと、今秋にも自主レーベル「World art」からソロデビューする。4月26日に公式サイトで発表した。
「ジャニーズを辞めたタレントは一定期間、芸能界での活動が制約を受けてしまうとまでいわれた時代が長く続いていただけに、こうした芸能界の変化には少し驚きを感じますよね。ただ、関ジャニ脱退、そしてジャニーズ退所直後のソロデビュー発表というのは、用意周到過ぎというか、やや不義理な印象を受けてしまうという声も業界内では聞こえてきます」
ジャニーズ退所後にソロデビューを果たしたアーティストといえば、2014年にジャニーズを退所した元KAT-TUNの赤西仁の例が記憶に新しい。赤西は06年に語学留学を理由に活動休止。10年には米ロサンゼルスでソロライブを行い、同年にグループを正式に脱退。12年に事務所へ事後報告するかたちで女優・黒木メイサとの結婚を発表し、14年にジャニーズを退所した。その後、17年に自主レーベル「Go Good Records」を立ち上げて、ユニバーサルミュージックと業務提携を結んだことを発表。今ではアジア圏を中心にソロでのアーティスト活動を順調に展開している。
一足先にジャニーズの後ろ盾なしにソロ活動で成功している赤西と渋谷の関係について、レコード会社関係者は語る。
「赤西は今でも渋谷だけでなく関ジャニメンバーとは親交があり、以前からアーティスト志向の強い渋谷は、今回ソロデビューに至るまでにも赤西から強く影響を受けていたといわれています。もちろん大手レコード会社を巻き込む話ですから、渋谷とワーナーの間には裏方のパイプ役はいますよ」
ちなみにワーナーミュージックといえば、17年にジャニーズ事務所を退所した元SMAPの稲垣吾郎、草なぎ剛、香取慎吾による「新しい地図」のミュージックレーベル「新しい地図 joinミュージック」にも参画している。
赤西といえばジャニーズの山下智久とも親交が深いことでも知られている。山下がNEWSを脱退してソロ活動に徹したり、海外志向が強く語学の勉強に励んだりしているのは、赤西の影響が大きいともいわれている。
「アーティスト志向か、俳優志向かというのが大きいですね。基本的にレコード会社は音楽で利益を上げられれば良いので、それほど芸能事務所とのお付き合いを気にする気質はありません。そのため、レコード会社の支援を受けたジャニーズOBも、CDリリースやライブ、海外活動など自由にできます。しかし、山下のように俳優がメインのタレントとなると、主戦場がテレビドラマや映画になるので、どうしてもジャニーズの力がないと難しいのが実状です」(芸能事務所関係者)
赤西や渋谷のようにジャニーズで身につけた実力と人気をそのままに、事務所を離れてもソロ活動で活躍できるというルートが確立されれば、今後も人気ジャニタレの事務所退所が増えるかもしれない。
(文=編集部)