「とにかく今、彼女は死のうとしている!」。主人公の少年「神原秋人」は、うつろな目で今にも屋上から飛び降りそうな少女「栗山未来」を救おうとします。しかし、彼の行為は裏目に出てしまう事に・・・。どこから現れたのか、彼女の手には大きな血のように紅い剣が。
【※一部、ネタバレの内容を含む可能性が御座います。ご注意下さい。】
■半人半妖という特殊な存在
異界士の母親、妖夢の父親を持つ人間と妖夢のハーフ。
また、秋人の人間部分が弱っていると、奥底に眠っている妖夢の部分が表面に現れ、暴走してしまいます。その状態の秋人を相手にするならば、上級の異界士が複数人でかかっても押さえつけるのがやっと。
また、異常なほど眼鏡にはこだわりがあるようで、眼鏡美少女の未来にはずいぶんと惚れ込んでいます。もっとお近づきになりたいのか、未来を熱心に文芸部へと勧誘しますが、彼女からはあまりよい反応は得られません・・・。
■無類の超眼鏡好き
前項の通り、眼鏡に対しては並ならぬ情熱をそそいでいるようで、秋人が「メガネが似合う美少女」と称す未来が、どれほど素晴らしい眼鏡美少女であるかをこれでもかと語っています。
彼の“眼鏡語録”はとても多く、そのひとつひとつが非常に独創的です。『境界の彼方』を視聴する上では必見といえるでしょう。常日頃から眼鏡の事を考えており、寝不足の原因も、未来に似合う眼鏡はフチ無しかフチありかを考えていたり・・・。「人生は眼鏡である」と言わんばかりの生き方なのです。
噂では、彩華さん(新堂彩華)の写真館のお得意さんとして眼鏡美少女の写真を高く買っているようです。彩華さんに写真の値段を交渉している様子はプロそのもの。内容はともかく、目利きする真剣な表情はなかなかカッコイイです(笑)。
ちなみに秋人の友人である博臣(名瀬博臣)も無類の妹好きを公言しており、妹要素も併せ持つ未来に対しては意見が合致するようです。しかし、周囲からはなにやら冷ややかな目線が・・・(笑)。まさに愛すべき変態(おとこ)達ですね。
■面倒見の良さ
未来が「虚ろな影」という強力な妖夢を捕えようとした時、果敢にも彼女を救おうとしました。が、未来から「何故来たのか」を問われ、「眼鏡の美少女だから」と良く分からない事を言っています(笑)。お金が無くて困っている未来にわざわざお金を貸しに来てくれたり、妖夢との戦いで出血した未来の手当てをしてあげたりと、何かと面倒を見ています。
補足ですが、未来の血は毒性があり触れると蝕まれてしまいます。それでもなお、彼女の手当てをしたのです。優しいですよね。あまりにも自己犠牲がすぎて少し心配になるほど。まぁ不死身ではありますが(笑)。
■ボキャブラリーが豊富
何度も未来に刺されまくった自身のことを「ゲームの雑魚キャラじゃないんだぞ!」と表現したり、どうせ刺しても死なないと言われたならば「不死身差別だ!」など、彼のボキャブラリーの豊富さには感心させられます。これらのセリフは秋人が怒っている(しかも、洒落にならないくらい危ない目にあっている)シーンにおいての発言ですが、怒りよりも、ついそのボキャブラリーの豊富さや言葉のチョイスの方に注意が向いてしまいます。
また、未来がSNSのフォロワーがゼロな事に落ち込んでおり、嫌悪なムードになっても「後で、検索かけて絶対にフォローしておくよ。わぁ~楽しみ~」と彼女の事を気遣ってあげる優しさも。友人想いで信頼できる人物であることである事はもちろん、きっと一緒にいるととても楽しいと思います。
物語冒頭で自分を「消極的」だと表現していますが、未来を助けるために積極的に行動したり、会話のテンションの高さを見る限り、そうとは思えないほどのアクティブっぷりです。これも未来と出会ったのがきっかけだったのかも知れません。
2015年春にTV版の総集編にあたる「過去編」と本編のその後を描いた完全新作の「未来編」計2本の劇場映画が公開されました。過去編は展開が少し駆け足なので、視聴するならばTVアニメ版を見てからがオススメです。既にTVアニメ版を見ていても、過去編には未来編に繋がるオマケもありますので、ぜひ見てみてください。
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★記者:真夏日(キャラペディア公式ライター)