⇒ダイゴウジ・ガイとは?(機動戦艦ナデシコ)
http://www.charapedia.jp/character/info/2492/
【※一部、ネタバレの内容を含む可能性が御座います。ご注意下さい。】
■スーパーロボットアニメ「ゲキ・ガンガー3」の熱狂的なファン
劇中におけるスーパーロボットアニメ「ゲキ・ガンガー3」が大好きなガイ。アニメ全話をナデシコに持参してきます(「ゲキ・ガンガー3」は物語開始時において、100年前の作品であり、旧式のビデオデッキを持ち込むなど、ロボットアニメオタクというよりは純粋に「ゲキ・ガンガー3」が大好きなのだということがわかります)。プラモデルを持ち歩き、実際の人型機動兵器エステバリスを「ゲキ・ガンガー」と呼んだり、戦闘中においても「ゲキ・ガンガー3」の技名や台詞を連呼するなど、偽名を「魂の名前だ!」と堂々と宣言している時点でお察しですが、行き過ぎた言動、行動から、他のクルーからは呆れられるような描写が多いです。
■パイロットとしては非常に優秀
第1話において、実際のロボットに乗れる喜びから、ナデシコの格納庫で制止も聞かずにエステバリスを狂喜しながら乗り回します。しまいには転倒させて自身も足を骨折するなど、人の言うことに全く耳を傾けずにやりたい放題・・・。最初からお騒がせ3枚目の役回りのガイ。しかし、「性格に問題ありでも実力は一流」の他のナデシコクルーと同じく、機動兵器の操縦技術は大したものであり、ピンチに陥ったアキトを救う、複数の敵機相手にまともに被弾することなく立ち回るなど、口だけではない優秀さはガイの魅力です。特にアキトとは戦闘においても助け合う間柄で、主人公の相方ポジションとして、活躍することを期待されたガイでした・・・。
■悔やんでも悔やみきれない退場
以降、ネタバレとなります。ガイの更なる活躍を期待した矢先、第3話終盤にてナデシコからの脱走を図る「ムネタケ」に銃撃され、第4話冒頭で手術の甲斐なく死亡してしまいます・・・。
あまりにもあっけないガイの死。出会って間もなかった事、これからの航海にナデシコクルー全員に不安があったこともありますが、アキトを除き、ガイの死に対し冷めた態度のナデシコの面々。全26話の作品において、早々に物語から退場したガイですが、強烈なキャラクターのあまり、その早すぎる死が我々視聴者に与えた影響は相当大きなものがありました。
アキトにとって、ガイの死は「ゲキ・ガンガー3」のような勧善懲悪。ご都合主義の展開など現実にはあるはずがないと改めて思い知らされるものの、ガイの憧れた正義はアキトにも感じるものがあるようで、度々アキトの回想にガイが登場します。やはり、ガイの存在は想像以上に大きく、物語が進むに連れて何よりもガイが誰よりも愛した「ゲキ・ガンガー3」が重要な鍵となっていく事からも、話を重ねる度に「ガイが生きていれば・・・」とその死を悼み、涙しながら思う方も多かったのではないでしょうか。
戦争を題材とする作品において、味方や敵の「死」は必ず描かれるものであり、仲間のために一人で奮戦し、重層なBGMをお供に非常に格好良く散る人物の多い中、ガイの死に様はあまりにもあんまりな描写ではありますが、対立により脱走を図る者に撃たれるという展開は決して不自然ではないため、そのあっけない死に様が逆にリアルであり、ロボットアニメで散った人物達の中でも異彩を放っています。
■ガイの見所=出番全て
個性的な人物が集うナデシコクルーの中にあり、埋没しない濃い個性を持ち、わずかな出番でありながらも、笑いと「ゲキ・ガンガー3」のアニメ全話を遺して退場した「ダイゴウジ・ガイ」。ガイの退場の後に「スバル・リョーコ」「アマノ・ヒカル」「マキ・イズミ」などの魅力的な人物達が続々と登場。
『機動戦艦ナデシコ』を初めて観る方は、ガイの暑苦しさに辟易してしまうかもしれませんが、是非最後まで優しくガイを見守ってあげてください。
【原稿作成時期の都合により、内容や表現が古い場合も御座いますがご了承下さい】
★記者:傭兵(キャラペディア公式ライター【バンタンゲームアカデミー ゲームライター専攻】)