Text by CINRA編集部
毎週更新のCINRAプレイリスト「Songs We Dance To」。ロック / ポップ、インディ、ヒップホップをはじめ、実験的なエレクトロニックミュージックからK-POPまで、ジャンルレスに選曲したプレイリスト(2022年6月27日週更新)から、編集部員が特におすすめしたい楽曲を紹介します。
Lil Nas XとYoungBoy Never Broke Againによる新曲。ドデカUSBメモリといった小物、GettyimagesやShutterstockの透かしが入ったままの画像を背景にしたクソコラ的なミュージックビデオは遊び心(おバカさと言ってもいいか……)に溢れて楽しいのだが、その内容に反して、リリックや楽曲の背景は相当シリアス。
<I wake up with the money that you niggas dream about>とポップスターとして手にした成功を誇示する一方、先日授賞式が行なわれた『BET Awards』はLil Nas Xが『MONTERO』(2021年)で成し遂げたことには目を向けなかった。冒頭と曲の終わりで繰り返される<fuck BET>には、Lil Nas Xが対峙する「黒人であり、ゲイである」という困難さ、黒人社会における同性愛嫌悪を問う姿勢が込められている。(山元翔一)
んoonと、グラフィックアーティスト / アートディレクターのYOSHIROTTENによるコラボレーションプロジェクト『Dream’ん』が始動。ギネスビールの世界観を五感で体感できる『Chill in GUINNESS』プロジェクトによるもので、1日限りのイベントも青山Spiral Gardenにて開催された。
会場ではYOSHIROTTENのつくり上げるインスタレーションにあわせてんoonが演奏。YOSHIROTTENのアートワークをインスピレーションとし、メンバーそれぞれが思うままに制作したトラックがコラージュされている。(川浦慧)
気鋭のシンガーソングライター、プロデューサーKabanaguが2ndアルバム『ほぼゆめ』をリリースした。Maltine Recordsよりリリースされた1stアルバム『泳ぐ真似』につづきKabanaguの楽曲の特徴である縦横無尽かつ独特な音使いは引き継がれつつも、今作はよりオーセンティックな歌のメロディにフォーカスしたような内容に。収録曲”着いたら”はエモーショナルなギターを主軸に、2000年代後半型の「邦ロック」を解体しポストハイパーポップ的な手触りで再構築したような、どこかノスタルジックでありながらもフレッシュな楽曲に仕上がっている。(山本輝洋)
プライド月間に届けられたカントリーポップ風のアンセム“This Hell”につづくRina Sawayamaの新曲は、海風が似合う爽やかなポップロックサウンド。
このほかにも、冨田ラボfeat.細野晴臣、glaive、WILLOW、Hudson Mohawke、スーパーオーガニズム、NAYEON、BiSHなどの新曲30曲を追加。CINRA編集部がいま聴いている曲をセレクトするプレイリスト「Songs We Dance To」は、Apple Musicで毎週水曜に更新中。