●第3子誕生で「家が保育園状態(笑)」
今年6月に第3子女児を出産したお笑いタレントの横澤夏子にインタビュー。3児のママになってからの生活や意識の変化、また、夫との関係性の変化など話を聞いた。


――新婚時代にインタビューさせていただいたときに子どもは3人欲しいとおっしゃっていて、その通り3児のママに。3人がいいと思った理由を教えてください。

私も夫も3人兄弟で、3人いると楽しかったので3人欲しいなと。私は長女なのですが、3人で団結したり喧嘩したりして賑やかだったので、子どもが3人いる賑やかな家族がいいなという憧れがありました。

――実際に憧れていた3人になり、いかがですか?

家が保育園状態です(笑)。年齢も近くみんな女の子なので同じもので遊び、おままごとセットも3人遊べば元が取れるだろうと思って買って。
大変ですけど楽しいです。

――全員女の子だと服などもお下がりで大丈夫そうですね。

そうなんです。ありがたいことに3人目は何にも買わなかったというぐらい、お下がりを使っています。

――3人目のお子さんが生まれて、上のお子さん2人に変化はありましたか?

赤ちゃん返りというか、「甘えたいんだな」「抱っこしてほしいんだな」というのがわかりやすくなりました。赤ちゃんに対してはお姉さんになりたいみたいで、ミルクをあげようとしたり抱っこしようとしたり、たまにヒヤッとしますが扱い方をだんだん覚えてきています。


――子ども同士のやりとりでお互い成長していきそうですね。

それをすごく目の当たりにしています。葛藤する気持ちや、かわいがる気持ち、お母さんにかわいがってほしい気持ちなど、いろんな気持ちが見えます。

○■3人目にして「やっと少し心の余裕ができた」 夫はチームメイトに

――3人目が生まれてからのご自身の変化も教えてください。

キャパオーバーだということを認められるようになり、新しい境地にたどり着きました。子どもが泣いているときに、自分を責めるのではなく「この子は今泣きたい気持ちなんだ」と思えたり、やっと少し心の余裕ができ、3人目にしてやっと赤ちゃんってかわいいなと思えるようになりました(笑)

――1人目と2人目のときは必死すぎてかわいいと思う余裕がなかったんですね。


1人目のときは一生懸命やろうという気持ちが大きすぎて、できない自分を責めてしまい、2人目は「手が足りない!」っててんやわんやで、3人目にして「全部できるわけない」と自分のハードルを下げて、自分なりに頑張ったと思えるように。そして、みんなで協力してやる感じになり、旦那もパートナーからチームメイトに変わった気がします。

――旦那さんとしっかり協力体制ができているんですね。

そうですね。最初の頃は夫のことも育てようと必死でしたが、育てるなんてできないし、夫のペースを大事にしようと思い、押し付けなくなりました。そうなってから喧嘩もなくなりましたし、夫もどんどんバージョンアップしているんだなと思います。
私の扱い方も、妊娠中に何でムカつくのか全部察知していて、バージョンアップしているなと。

――パパとしてのバージョンアップはどういうときに感じますか?

例えば、以前はご飯の前にお菓子が欲しいと言われてあげていたのですが、お菓子をあげたらご飯を食べなくなるということに気づいて、お菓子をあげないようになったり。夫は夫のペースでバージョンアップしているなと思います。

――最初の頃は旦那さんのことも育てようとしていたそうですが、いつから育てることをやめようという考えに?

それも3人目が生まれてからですね。2人目の時は、自分の思うように動いてくれないとイライラしてしまって。「子育てはこうだ!」という自分の教科書がしっかりしすぎて、夫のことも苦しめていたんだろうなと思います。
今は夫のやり方に任せるようにしています。

○■“子育て”というより“子育つ”「子は勝手に育っていくんだなと」

――自分の中で縛られていた子育てルールから解放されたんですね。

そうなんです。「子育て」と言いますが、「子育つ」というか、子は勝手に育っていくんだなと。親が育てられているような感覚です。

――子育てで大切にしていることも教えてください。


大変なのをどう楽しさに切り替えるか。例えば、寝かしつけでイライラすると思ったら、発想の転換で、考え事をする時間にしてみたり、大変なことも楽しいものにスイッチできると、全部が思い出になって走馬灯のようになるというか、走馬灯作りをしていると思うようになりました。そういう風に切り替えられたらこっちのもんだと思いながら頑張っています。

子どもは3人とも自身そっくり

――「横澤夏子×DJ松永 新潟出身・同い年 ホンネの『子育て』トーク」イベントに登壇された際に、「子育てに優しい新潟県」アンバサダーに就任されましたが、新潟で子育てしたいという願望もありますか?

ありますね。新潟で育ったことがすごく楽しかった思い出としてあって、米どころの新潟ならではですが、精米所で遊んだり、稲刈りした後の藁の上でハイジごっこをしたり、糸魚川で遊んだり、自然の中で遊べたのがすごくよかったなと思っています。

――新潟を拠点にして子育てすることは難しくても、なるべく新潟で過ごせる時間を作ってあげたいという思いでしょうか。

ずっと帰ることは難しいですが、ちょこちょこ子どもを連れて帰っていますし、新潟のおじいちゃんおばあちゃんが近い存在になっていったらうれしいなと。東京ではできない遊びがたくさんありますし、夏休みや冬休みに帰って新潟で遊ばせたいです。
○■ミニ横澤夏子×3で賑やか「負けないほど私も賑やかでいたい」

――今後お母さんとしてはどうなっていきたいですか?

ゆるく自分のペースでやっていけたら。1人目は気合が入りすぎていましたが、思い詰めすぎず、心の穏やかさを優先して子育てしていきたいです。

――3人のお子さんは横澤さんに似ていますか?

そっくりです(笑)。ミニ横澤夏子×3なのですごく賑やかですが、負けないほど私も賑やかでいたいなと。元気なお母さんでいたいです。

――ちなみに4人目が欲しいという願望は……?

いえ! もう十分です(笑)

■横澤夏子
1990年7月20日生まれ、新潟県出身のピン芸人。高校卒業後、NSC東京校に入学。身近にいるさまざまな女性に扮するモノマネ「ちょっとイラッとくる女」などで人気を集める。『R-1ぐらんぷり』では2016年から2年連続で決勝進出。『女芸人No.1決定戦 THE W』では2018年に準優勝。プライベートでは2017年7月に一般男性と結婚し、2020年2月に第1子女児、2021年10月に第2子女児、2023年6月に第3子女児を出産。子育てをしながら、テレビやイベントなど幅広く活動している。