○■映画『52ヘルツのクジラたち』本予告
本ポスターは、東京から海辺の街に移り住んだ貴瑚(杉咲花)の自宅のテラスで、貴瑚を中心に安吾(志尊淳)と少年(桑名桃李)が3人で静かにたたずみ群れている様子が切り取られ、海中を思わせるような幻想的な青が印象的なビジュアルとなっている。
本予告は海中で鳴くクジラの声から始まり、「これは、クジラの声?」と尋ねる貴瑚の問いに、安吾は「この『52ヘルツのクジラ』の鳴き声は、他のクジラたちには聴こえない。世界で一番孤独なクジラって言われてるんだ」と答える。岬に立つ貴瑚が見つめる先には、髪の長い少年の後ろ姿が。
続いて、虐待を受けながらもヤングケアラーとして家族を支える貴瑚の過酷な日常と、虐待の跡を持ち「ムシ」と呼ばれる少年の悲しみがオーバーラップしていく。痛々しい傷を抱え、ふらふらと道路へ歩き出す貴瑚を間一髪救い出したのは安吾で、「何で死のうとしたの?」と問われた貴瑚は「お母さんが、お父さんじゃなくて私が死ねって、お前が死ねって、だから私死のうと……」と、尋常でない様子で答える。そんな貴瑚を思わず抱きとめたのは、貴瑚の高校時代からの親友・牧岡美晴(小野花梨)。安吾は優しい笑顔で「三島さん、新しい人生を生きてみようよ」と語り掛け、貴瑚は「生きたい……!」と堰を切ったように泣き出す。
転調して流れ出す主題歌に乗せ安吾は貴瑚の母に「もう貴瑚さんを自由にしてあげてください」と決別を告げる。貴瑚に笑顔が戻り、「人はきっと生まれ変われる。
で主題歌を担当したのは、若い世代を中心に人気を博すSaucy Dog。
○■主題歌担当:Saucy Dog 石原慎也(Vo/Gt) コメント
僕自身、心から信頼する事がどうも苦手で
「どうせ裏切られるかもしれない」
「本来の自分を見てくれる人はいるのか?」
と思いながらややこしく生きているんですが、そんな自分を1人の人間として見てくれる人が実は沢山いて、ちゃんと怒ってくれたり、心配してくれたり。
そんな人を「信頼したい」という思いから作りました。
最後のサビの「例えば君がペテン師でも君を信じて後悔したい」というのはそこから来ている僕の感情そのものです。
【編集部MEMO】
映画『52ヘルツのクジラたち』は、2021年の本屋大賞を受賞し80万部を売り上げるベストセラー小説の実写化作。
(C)2024「52ヘルツのクジラたち」製作委員会