セブン銀行は、第4世代ATMを活用したサービス「+Connect(プラスコネクト)」の「ATM窓口」サービスを、2024年3月より沖縄銀行へ提供。そのサービス開始に先立ち、1月25日(木)、沖縄銀行とセブン銀行における契約締結式を開催した。


沖縄銀行は、2021年10月に「おきなわフィナンシャルグループ」を設立。「おきなわの"新しい"をともに創る」をブランドスローガンに、「お客様へ寄り添いたい、期待に応えたい、地域社会の価値向上に全力を尽くしたいとの想いを強く持っております」と話す沖縄銀行 代表取締役会長兼頭取の山城正保氏は、今回の新サービス導入について、「コロナ禍を契機としたDXの一層の進展により、お客様のライフスタイル、価値観の多様化していく環境において、ご期待にお応えできるサービスである」と強調する。

セブン銀行ATMを活用した、+Connect「ATM窓口」サービスは、新たな非対面チャネルとして、全国のセブンイレブンなどに設置されているセブン銀行ATMにおいて、銀行に届け出た住所の変更手続きや在留カード提出などの各種手続きが可能となるサービス。沖縄県内の金融機関では初の導入となる本サービスを活用することによって、「県内外のお客様が銀行の営業時間を気にせず、都合の良い時間帯に、銀行窓口に行くことなく、各種お手続きが最寄りのセブンイレブンでできる」と、山城氏はそのメリットについて言及する。

そして、「外国人のお客様、インターネットの利用が苦手なお客様、そういった方を含めたより幅広いお客様にご利用いただけるチャネルであり、ATMを活用した今回のサービスは、銀行の各種手続きに掛かるお客様の利便性を高める大変素晴らしいサービス」と確信。「今後もお客様のニーズに寄り添い、そして新たな価値を提供して、感動していただけるサービスをお届けするため、積極的に取り組んでいく」との展望を明かした。


沖縄銀行が導入する「ATM窓口」サービスについて、「今後もっといろいろなサービスをどんどん追加して、沖縄にお住まいのお客様が全国どこでもいろいろなサービスにアクセスできる環境を整えてまいりたい」と、さらなるサービス拡充の意向を示すセブン銀行 代表取締役社長の松橋正明氏は、本サービスの導入に先立ち、実証実験として、沖縄地区でも本店を含めて3カ所で先行導入されたことにも触れ、「事前にお客様にお使いいただき、お客様の声をいただきながら、サービスをブラッシュアップした」という経緯もあり、「沖縄銀行様とご一緒だったから、ここまで来れた」と、あらためて感謝の意を伝えた。

さらに松橋氏は、「このサービスを皮切りに、沖縄銀行様と一緒に、コンビニでの銀行のワンストップサービスを提供することで、お客様、銀行様の活性化とともに、地域の皆様への利便性をお届けし、さらに地域の活性化にも貢献できる」と展望。さらなるサービスの拡張に向けて、「沖縄銀行様の力をお借りして展開してまいりたい」と、引き続きの協力体制に期待を寄せた。

続いて、セブン銀行 ATM+企画部長の柏熊俊克氏が、セブン銀行ATMと新サービスの概要について紹介。「+Connect」が利用できるATMは同社が開発した第4世代のATMで、沖縄県内190台のATMはすべて置き換わっており、全国でも27,000台以上が、セブンイレブンや商業施設、公共施設に設置されている。

「この新しいATMは、コンパクトながら、大きな画面、見やすい文字、アニメーションや音声も使って、わかりやすいUI/UXを実現している」という柏熊氏。
インターホンで、24時間365日、オペレーターと繋がる環境、さらに、コクーン(繭)をコンセプトに、ハードウェア全体を包み込むように大きなバイザーを設置することによるプライバシー空間の確保など、新型ATMならではの特徴を挙げ、さらに本人確認媒体として、マイナンバーカードや運転免許証のイメージスキャンやICの読み取りができる点や、高精細のカメラによって顔認証ができる機能についても言及。これによって、「法律で定められる厳格な本人確認ができる」という強みを紹介した。

この新型ATMの機能を駆使し、2023年9月にスタートしたのが、人と社会を繋げるサービス「+Connect」。そのひとつで、沖縄銀行が導入する「ATM窓口」サービスは、口座開設や住所変更ほか、様々な手続きがATM上で展開可能となっており、新しい顧客との接点として活用されるだけでなく、デジタル端末として「DX化や業務合理化なども支援したい」という柏熊氏は、「我々は沖縄銀行様とともに、沖縄銀行のお客様、そして社会をより良くしていく、そしてあったらいいなというサービスをともに提供していきたい」と、今後のさらなる展開を約束した。

今回、沖縄銀行で導入されるサービス内容は、同行のネットバンキングや銀行アプリでも手続きできるものだが、沖縄銀行 事務部長の大里和永氏は「インターネットやスマートフォンの利用が苦手なお客様については、銀行への来店をご案内するしかなかった」と振り返り、「ATMという使い慣れた機械、そしてコンビニという親しみのある場所で銀行の手続きができることはとても画期的である」と評価した。

沖縄銀行で実施されるサービスは「住所変更」「携帯番号の登録・変更」「在留カード提出」「取引時確認」の4つ。
特に、「在留カード提出」と「取引時確認」については、「マネーロンダリング防止対策の一環として、銀行に対応が求められている業務」という大里氏。これまで銀行窓口のみでの案内となっていたが、セブン銀行ATMが利用できるようになることで、「窓口へのご来店をお願いしていたお客様の利便性が向上し、かつマネーロンダリング防止対策の強化にも繋がることから、お客様、銀行の双方にとって、とても良いサービス」と歓迎する。

また、「住所変更」「携帯番号の登録・変更」についても、「インターネットや銀行アプリでの手続きに抵抗を感じるお客様や、県外に引っ越しをされて、ネットバンキングやアプリを登録をしてまで手続きをしたくないといったお客様にも、コンビニに行ったついでといった、気軽な形で銀行の手続きをしていただける」との期待を明かした。

なお、沖縄銀行での「ATM窓口サービス」は、2024年3月18日(月)より開始。沖縄銀行とセブン銀行ATMとの契約により、平日は7時から22時、土日祝は8時から22時の時間帯での受付となる。実証実験でも好評だった本サービスを本格導入することに期待を高めつつ、「今後もお客様のニーズに寄り添い、より身近に、より便利に、ご利用いただける銀行を目指してまいります」と締めくくった。