ネタバレ厳禁の同作だったが、今回は公開後ネタバレOKということでFANTASTICSの3人に見どころをインタビュー。寺島譲司役の佐藤、大澤瑛次郎役の中島、西園寺陸役の瀬口に話を聞いた。
※本インタビューには作品内容のネタバレを含みます。
○佐藤大樹・中島颯太・瀬口黎弥、映画『逃走中』は「デスゲーム化したからこそ…」
――公開前はネタバレで言えないことが多かったと思うので、ぜひネタバレありで見どころを教えてください。
佐藤:僕はこの映画、“死に大喜利”だと思っているんです。その人がいかに切なく、どんな思いを持って捕まって消滅していくか、どれだけ切なく消えていけるか。みんなそれぞれに逃走中に参加する理由があって、とにかく感情移入できるし、みんなの理由に納得できると思います。注目ポイントは、それぞれ6人のキャラクターがよくわかる、消滅シーンですね。
――消滅シーンが役としての見せどころ、みたいな。
佐藤:そうなんです。ある意味いちばん、素が見えるというか。
瀬口:僕が演じる陸の消滅シーンは予告でも流れていますが、陸は本当につらい気持ちなはずなのにあそこに至るまでに明るさは落とさなかったのが良さですね。
――消滅した後、物語の後半にも熱いシーンがありますね。
瀬口:最後の「マジで」という言葉に「あっ」となっていただけるように作っていったので、そこはしっかりできたかなと思います。
中島:僕の演じた瑛次郎は、実は6人を『逃走中』に呼んだ張本人。ずっと昔から後悔していたことがあって、その気持ちを爆発させるシーンをぜひ見てほしいです。デスゲーム化したからこそ生まれる、過去の後悔やその思いを伝えて乗り越えようとする瞬間をぜひ見守ってほしいなと思います。あとは、ファイティングテーマの「ブレイクライン」(FANTASTICS)がかかるタイミングも注目です。
――実際に自分を犠牲にしても……という思いはありますか?
中島:相当な覚悟ですよね。消滅が何かもわかっていない状態なのに、それでも仲間を思う瑛次郎の優しさや真面目さの気持ちが全部出ていました。
○「走り方がかっこいい」「大人っぽい」「メガネ顔」新たな発見
――ちなみに、今回の撮影を通して3人それぞれ新たな発見はありましたか?
佐藤:僕が完成した映画を観て思ったのは、黎弥の走り方が「かっこいいな」と。
瀬口:ええ~!?
佐藤:自分もどんなドラマでも、必ず走るシーンがあるものの、あんまり好きにはなれなくて。黎弥の走り方はダントツで好きでした。フォームがかっこいいうえに、すごくリアルというか、必死さが伝わる。初めての発見です。
瀬口:あざす!
――意識してましたか?
瀬口:いや、まったく! ただ本当に全力疾走という気持ちでやりました。
中島:大樹くんは、今回全然しゃべらないキャラだったからなのか、楽屋でも大人っぽかったです。
佐藤:いやいや……(照れる)
中島:控え室でも、相談を受けてイケボで返すというか。
3人:(笑)
中島:ファンタだと、率先してボケたりとか一発ギャグしたりしているのに。
佐藤:一発ギャグはしてない!(笑)
中島:今回翔也がボケたりして盛り上げてくれていたから、大樹くんがそれにつっこんで、僕らがやいやい言ってました。ふだんより大人っぽい3人だったかも。
瀬口:颯太は、とにかくメガネが似合ってたね。
佐藤:めっちゃ言うやんそれ! 大好きだね。
瀬口:“メガネ顔”なんだよね(笑)
中島:なんなんですか、メガネ顔って(笑)。あのメガネは落ちないように頭の後ろでつながっているんですが、気をつけて走らないとメガネがぷかぷか動くわけです。それがちょっと難しかったな(笑)
■佐藤大樹
1995年1月25日生まれ、埼玉県出身。2014年にEXILE加入、2016年よりFANTASTICSとしても活動。俳優としても幅広く活動し、近年の主な出演作にドラマ『around1/4 アラウンド・クォーター』(23年)、『離婚しない男-サレ夫と悪嫁の騙し愛-』『瓜を破る~一線を越えた、その先には』『降り積もれ孤独な死よ』(24年)、映画『4月の君、スピカ。』(19年)、『小説の神様 君としか描けない物語』(20年)など。
■中島颯太
1999年8月18日生まれ、大阪府出身。2017年に約3万人の中からボーカルに選ばれFANTASTICSに加入。主な出演作に『「あざとくて何が悪いの?」あざと連ドラ』(22年)、ドラマ『おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!』(24年)など。
■瀬口黎弥
1996年3月11日生まれ、福岡県出身。
スタイリスト:平松正啓(Y’s C)、MASAHIRO HIRAMATSU(Y’s C)