伊藤はベスト16で木原美悠と対戦する(C)Getty Images

 サウジアラビア・ジッダで5月4日から行われている卓球の国際大会、「サウジスマッシュ」では、日本人選手が順当に勝ち上がっている。

 大会4日目の5月7日、女子シングルス2回戦では伊藤美誠(世界ランク10位)が杜凱琹(香港/同48位)をゲームカウント3-0とストレートで破り、3回戦に駒を進めている。

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 伊藤は第1ゲーム開始直後、最初のサーブから相手のリターンを強烈なバックハンドで返しポイントを奪い、序盤から攻撃的な姿勢をみせ、終始試合をリードした。11-4で第1ゲームを先取し、続く第2ゲームでは大きく左右に振られる場面もあったものの、冷静なレシーブで返し得点につなげる。中盤までは5-5と互角のスコアとなったものの、そこからは長いラリーでもプレーの正確性で上回り、相手のミスを誘った。そこから5連続ポイントを奪い、11-6とこのゲームも危なげなくものにした。

 そして、開始から3ポイントを連取した第3ゲームでも、途中追いつかれながらも、フォアハンドで的確にコースを狙いポイントを重ねる。リードを許さないまま11-6でこのゲームも制し、3回戦進出を決めた。

 ともに、国際舞台で高い実績残してきたプレーヤー同士のこの2回戦には、海外メディアも関心を寄せていたようだ。中国のポータルサイト『捜狐』でもこの試合をレポートしており、「古くからのライバルによる対戦」と評している。

 同メディアは「伊藤美誠と杜凱琹は何度も対戦しており、お互い手を知り尽くしている」と両者の関係を指摘しながら、伊藤については「オリンピック女子シングルスの日本代表にはなれなかったが、再び名を上げたいという意欲を持っていた」とこの試合に臨む心境を読み解いている。

 さらに、伊藤が序盤から優位に立っていた試合展開には、「杜もわずかに反撃したものの、伊藤のコントロール能力が素晴らしく、すぐにリードを奪っていた」などと振り返っており、「伊藤はアグレッシブなスタイルにこだわった」とプレーの印象を強調。

 他にも、「杜はベストを尽くして戦うしかなかった」と相手が終始、劣勢だったと記しながら、「伊藤は安定したパフォーマンスを維持し、最終的には11-6、合計スコア3-0で勝利し、無事勝ち上がった」と内容、結果を評している。

 3回戦はいよいよベスト16の戦い。

世界中からの強豪が集う今大会、コンディションの良さを感じさせている伊藤がここからどんな試合を繰り広げるか。非常に楽しみだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]