昨季の最終戦セレモニーでは立浪監督ともしっかり握手を交わすなど、義理堅い一面も(C)産経新聞社
キャンプも終盤、いよいよ2月22日からオープン戦がスタートする。ここから来月28日の開幕に向け、各球団、戦力を整えていく中で日本球界での活躍を目指しながら、去就が定まらない助っ人たちもいる。
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元中日のダヤン・ビシエドもその一人。
2018年に首位打者、最多安打のタイトルを獲得と強打の一塁手として長く中日を支えるも昨季は開幕1軍入りを逃がすと、1軍出場は15試合、本塁打は1本にとどまった。
昨年10月には米国記者からの発信で複数のNPB球団が興味を示しているとも伝えられたが、結果としてキャンプインまでに吉報は届かなかった。
9シーズン在籍した中日ではファーム暮らしの間も腐ることなく、2軍選手にもアドバイスを送るなど、真摯に野球と取り組む姿勢が伝えられていた。
逆に長年のNPB在籍で“欠点”も明らかになっていることがネックか。ただ日本人選手扱いとして起用できること、右の長距離砲は一定の球団では求められるピースとあって、オープン戦の内容次第では駆け込み需要があるかも、注目される。
また、もう1人の注目助っ人といえば、巨人時代に23本塁打をマークしたアダム・ウォーカーもいる。
22年に独立リーグから巨人に入団を果たすと同年にいきなり23本塁打とブレイク。守備難は指摘されながら、担当コーチの指導に懸命に取り組むなど、こちらも日本の野球に真摯に取り組む姿勢も好感を高めた。
巨人で2シーズンを過ごした後に23年オフに高橋礼、泉圭輔との交換トレードでソフトバンクへ移籍。右の大砲候補として期待され、巨人とのオープン戦でも豪快なアーチをかけ、3月31日のオリックス戦(京セラドーム大阪)で移籍1号を放つなど、存在感を示したが、段々と調子を落とし、20試合に出場し、打率.169、1本塁打、3打点でファーム落ち。そのまま出場機会はなかった。
近年はDeNA時代に本塁打王を獲得し昨年からロッテに移籍、再び輝きを取り戻したネフタリ・ソトなど、近年は日本で実績を残した助っ人が新天地で再び輝きを取り戻すパターンも多くあることから、両助っ人の去就には未だファンも多く関心を寄せている。
過去にはソフトバンクがチームに長く在籍したアルフレド・デスパイネとシーズン中に再契約を結んだ例もある。今後の開幕までの各球団の助っ人の内容とあわせて、その存在が注目を集めていきそうだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]