俳優の長谷川博己が主演を務め、女優の綾瀬はるかが共演する映画『はい、泳げません』より、140秒予告が公開された。大切な人のためもう一度前を向こうとする小鳥遊(長谷川)の姿を本編から切り取った、エモーショナルな予告編となっている。



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 泳げない男と泳ぐことしかできない女の希望と再生の物語を描く本作は、ノンフィクション作家・高橋秀実の同名著書の実写化。製作は、映画『花束みたいな恋をした』のプロダクション・リトルモア。監督・脚本を、映画『舟を編む』で第37回日本アカデミー賞最優秀脚本賞を受賞した渡辺謙作が手がける。

 小鳥遊雄司(長谷川)と薄原静香(綾瀬)のコミカルなやりとりが魅力の本作だが、今回公開された予告では、小鳥遊の抱える喪失感やある過去の出来事にも触れられる。

 「水泳はすごいんです。素晴らしいんです! 私は小鳥遊さんにもあの喜びを感じてもらいたいんです!」と厳しくも温かい目線で、小鳥遊が泳げるように導いていく薄原コーチのもとでぐんぐんと成長していく小鳥遊はついに息つぎができるようになり、ますます水泳にのめり込んでいく。


 しかし、「怖いんです。思い出すのが」という小鳥遊の脳裏に浮かんだのは、「お父さん!」と呼ぶ息子の声と水の中に紛れていく息子の後ろ姿。御徒町凧が作詞、森山直太朗が作曲を手がけLittle Glee Monsterに提供したバラードナンバー「生きなくちゃ」にのせて、かつて夫婦だった小鳥遊美弥子(麻生久美子)と共に、悔やんでも悔やみきれない出来事を消化できず、思いをぶつけ合うシーンに胸をうたれる。

 夜のプールで「泳ぐのも怖い。思い出すのも怖い。僕は臆病で自分勝手な卑怯者だ!」と心の苦しみを吐露する小鳥遊に、コーチの薄原はプールの中から「逃げるな!」と一喝。
そして小鳥遊が進むべき“方向”を指し示す。

 主演の長谷川は、「雄司という人間を通して、この映画を観る人たちが自分の人生と何かを照らし合わせてくださり、人生の回復の手助けになるような映画になればいいなと思います」と語っている。

 映画『はい、泳げません』は、6月10日より全国公開。