2008年から開催されている“コント芸日本一”を決める『キングオブコント』が今年も開催される。決勝進出者は、いぬ、かが屋、クロコップ、コットン、最高の人間、ニッポンの社長、ネルソンズ、ビスケットブラザーズ、や団、ロングコートダディ(50音順)の10組。
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■かが屋
マセキ芸能社所属のかが屋は、短髪の加賀と、長髪の賀屋による2015年に結成したコンビだ。漫才は行わないコント師として知られる彼らは芸人からの評価も非常に高く、2019年には結成からわずか4年で『キングオブコント』決勝に初めてコマを進めた。2020年には加賀が体調不良のため療養したこと、2021年には惜しくも準決勝止まりということもあり、『キングオブコント』の決勝進出は3年ぶりの出場となる。
状況説明などなく唐突に始まるコントは、日常のワンシーンのあるあるや気まずいシーンを取り上げたものが多い。YouTube公式チャンネル「かが屋文庫 かが屋のオフィシャルコントch」にある『一人カラオケ』は、ひとりカラオケ中あるあると、店員が入ってきた恥ずかしさの両方が見られる加賀屋らしいコント。とにかくネタの種類が豊富な2人が、決勝の舞台で視聴者や審査員をどう巻き込んでいくのか注目だ。
■クロコップ
中学の同級生である荒木好之としょうたによるコンビ、クロコップ。今大会が初の決勝進出どころか、準決勝まで進んだことすら初めてだったとのことで注目を集めている。また、所属するケイダッシュステージから『キングオブコント』の決勝に進出するコンビとしても初。そのことについてはオードリーもラジオで触れており、期待を寄せていた。
ちなみに賞レースではないものの2018年夏の『ぐるナイ』(日本テレビ系/毎週木曜20時)「おもしろ荘」において優勝した経験があり、笑顔で大きな声で歌う「空手家の子」はインパクト大。
歌ネタから下ネタまで、良い意味でなんでもありな『キングオブコント』では、どんなコントを見せるのか楽しみだ。
■最高の人間
昨年から即席ユニットでの出場が認められている『キングオブコント』。そのルールが敷かれた初年度の昨年はチョコレートプラネットとシソンヌによるチョコンヌや、ゆりやんレトリィバァとガンバレルーヤによるガンバレルーやんレトリィバァ、片桐仁と青木さやかによる母と母など多くのユニットが参戦。そしてついに今年、即席ユニット初となる決勝進出を果たしたのはプロダクション人力舎に所属する吉住と、彼女が慕う先輩芸人・岡野陽一によるコンビ、最高の人間だ。
2020年『女芸人No.1決定戦 THE W』(日本テレビ系)王者であり、『R‐1グランプリ』(2020年まで『R‐1ぐらんぷり』 カンテレ・フジテレビ系)決勝進出経験もある吉住と、同じく『R‐1ぐらんぷり』ファイナリストでありかつて巨匠というコンビで『キングオブコント』の決勝に2度進出したことのある岡野。岡野曰く「ほかのコンビの方とは違い、まったく失うものはない」というのも2人の強み。実力者の2人が決勝の舞台で、やりたいようにやるのではないかと期待している。
■や団
本間キッド、中嶋享、ロングサイズ伊藤によるや団は、SMA NEET Project所属。SMA NEET Projectといえば、『M‐1グランプリ2021』王者の錦鯉や、ハリウッドザコシショウ、そして2012年『キングオブコント』王者のバイきんぐも所属しており、今最も勢いのある事務所と言っても過言ではない。
今回『キングオブコント』決勝進出が初めてとなる3人だが、実は2008年第1回大会から出場し続けている。『ツギクル芸人グランプリ2021』ファイナリストに残ったこと、今年の7月に8年ぶりの単独公演を開催したことなどから、本人たちが『キングオブコント』にかける思いの強さはひしひしと伝わってくる。
また、テレビプロデューサーの佐久間宣行曰く、お笑いライブ界隈では「売れないとおかしい」と言われているトリオ・や団。かつて同じように言われていたバイきんぐに続くKOC王者となる可能性は、十分にそろっている。(文:於ありさ)
『キングオブコント2022』は『お笑いの日2022』内でTBS系にて10月8日19時放送。