ディズニーランドの人気アトラクション「カリブの海賊」をモチーフとした映画『パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち』(2003)が、今夜の金曜ロードショーに登場。誰もが好きにならずにいられない大人気アクション・アドベンチャーシリーズの第1弾だが、気が付けば公開から早20年! キャストの今を紹介しよう。



【写真】公開から20年! 『パイレーツ・オブ・カリビアン』第1作、キャストの昔と今を写真で見る

★ジャック・スパロウ役/ジョニー・デップ【公開当時40歳→現在59歳】

 海賊船“ブラックパール号”の船長で主人公のジャック・スパロウを演じたのは、言わずもがなの大スター、ジョニー・デップ。この時すでに俳優として高評価を得ていたジョニーだが、本作の大ヒットを受けてドル箱スターの座を確立。本作で初めてオスカー候補入りを果たし、ジョニーにとってビッグステップとなった。この後『パイレーツ』シリーズ全5作品に出演したほか、『アリス・イン・ワンダーランド』(2010)や『ブラック・スキャンダル』(2015)、『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』(2018)などに出演。『ネバーランド』(2004)と『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』(2007)では、アカデミー賞主演男優賞にノミネートされた。

 その一方プライベートでは、2015年に結婚したアンバー・ハードとの離婚、泥沼の名誉棄損裁判で世間を賑わしたのが記憶に新しいところ。
イギリスでの敗訴、アメリカでの勝訴を経て、昨年末にアンバーと和解。今後はフランス映画でルイ15世を演じるなど、新しい仕事も決まり、仕切り直しとなりそうだ。

★ウィル・ターナー役/オーランド・ブルーム【公開当時26歳→現在46歳】

 提督の娘エリザベスに思いを寄せるイケメン鍛冶職人ウィルを演じたのは、『ロード・オブ・ザ・リング』のレゴラス役でもおなじみのオーランド・ブルーム。『パイレーツ』シリーズには4作品に出演したほか、『トロイ』(2004)や『三銃士/王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船』(2011)等に出演。『キングダム・オブ・ヘブン』(2005)では映画初主演を果たした。甘いマスクを武器にハンサムな役どころが続いたが、『ケープタウン』(2013)ではカッコ良さを封印し、酒と女に溺れるダーティーな刑事を演じてイメージチェンジ 。
近年は、Amazonのオリジナルドラマ『カーニバル・ロウ』(2019~)に出演。今年は人気ゲームの実写化映画『グランツーリスモ』が公開予定だ。

 プライベートでは、モデルのミランダ・カーと2010年に結婚し、翌年長男のフリンくんが誕生するが2013年に離婚。その後、ケイティ・ペリーと婚約し、2020年に長女のデイジー・ダヴちゃんが生まれている。

★エリザベス・スワン役/キーラ・ナイトレイ【公開当時18歳→現在37歳】

 総督の娘エリザベスを演じたのは、『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』(1999)でアミダラ女王の影武者役に抜擢されて注目を集めたキーラ・ナイトレイ。本作の大ヒットで一躍国際的スターに仲間入りを果たしたが、当時まだ18歳だったというからオドロキ。
その後、『プライドと偏見』(2005)に主演しアカデミー賞にノミネート。『つぐない』(2007)ではゴールデン・グローブ賞候補に。またベネディクト・カンバーバッチと共演した『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』(2014)では、アカデミー賞助演女優賞にノミネートされている。他に、カズオ・イシグロ原作の『わたしを離さないで』(2010)やロシア文学を映画化した『アンナ・カレーニナ』(2012)、ジャック・ライアンの活躍を描く映画『エージェント:ライアン』(2014)などに出演。この後は、実在の連続殺人鬼「ボストン絞殺魔」を題材にした映画『Boston Strangler(原題)』の公開が控える。

 プライベートでは、イギリスのロックバンド、クラクソンズのジェイムズ・ライトンと2016年に結婚。
南フランスのマザンの市役所で誓いを交わし、その後キーラの両親が所有するブドウ園でパーティーを行ったとか。現在は2人の子どものママに。

★キャプテン・バルボッサ役/ジェフリー・ラッシュ【公開当時52歳→現在71歳】

 ジャックの宿敵キャプテン・バルボッサを演じたジェフリー・ラッシュは、『シャイン』(1995)で実在のピアニストを演じ、アカデミー賞を獲得したオーストラリア出身の名優。本作の翌年には『ライフ・イズ・コメディ! ピーター・セラーズの愛し方』でエミー賞、2009年には舞台『瀕死の王』でトニー賞を受賞し、米ショービズ界最高の栄誉EGOT達成までグラミー賞を残すばかりとなった。

 スクリーンの外では、2017年に舞台の共演者にセクハラをしたと報道され、彼はこれを真っ向から否定。報じたDaily Telegraph紙を名誉棄損で訴え、2019年に勝訴している。
報道を受け、しばらく表舞台から遠ざかっていたが、今後の出演作も決まっており騒動はひと段落した様子。

★ジェームズ・ノリントン役/ジャック・ダヴェンポート【公開当時30歳→現在49歳】

 エリザベスに思いを寄せる、意外と物分かりの良いイイオトコ、ジェームズ・ノリントン。演じたのは、『リプリー』(1999)でマット・デイモン演じる主人公の恋人役を演じたこともあるイギリスの俳優、ジャック・ダヴェンポート。本シリーズの他には主にイギリスの映画やテレビドラマで活躍したが、後にアメリカのドラマにも進出。『SMASH/スマッシュ』や『グッドワイフ』、『ザ・モーニングショー』に出演した。このほか、『キングスマン』(2014)などにも出演する。
プライベートでは、『サブリナ:ダーク・アドベンチャー』や『ドクター・フー』に出演する女優ミシェル・ゴメスと2000年に結婚。男の子が1人いる。

★アナマリア役/ゾーイ・サルダナ【公開当時25歳→現在44歳】

 ジャックと何やら訳アリのパイレーツ女子アナマリアを演じたのは、「アバター」シリーズや「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」シリーズでもおなじみのゾーイ・サルダナ。本作の後、2009年に『アバター』と『スター・トレック』が公開され、一躍スターに。昨年は『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』が公開されたほか、ライアン・レイノルズ主演の『アダム&アダム』、デヴィッド・O・ラッセル監督のオールスター映画『アムステルダム』に出演。この後は、『アバター』の続編が3本控えるほか、『スター・トレック』や『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』の新作企画も。プライベートでは、イタリア出身のアーティスト、マルコ・ペレゴと2013年に結婚し、3人の子どもが誕生している。

★スワン総督役/ジョナサン・プライス【公開当時56歳→現在75歳】

 エリザベスの父スワン総督を演じたのはジョナサン・プライス。舞台俳優として名を馳せたのち、テリー・ギレアム監督の『未来世紀ブラジル』(1985)に主演し、注目を集める。その後も『エビータ』(1996) や『007 トゥモロー・ネバ―・ダイ』(1997)なと数々の映画に出演。近年も人気ドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』や『ザ・クラウン』等で活躍し、映画『2人のローマ教皇』(2019)では初のオスカー候補にもなっている。

(文・寺井多恵)

 映画『パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち』(放送枠25分拡大)は、日本テレビ系『金曜ロードショー』にて今夜1月20日21時放送。