毎年のようにニュースターが誕生するお笑い界。学校卒業後すぐにNSC(吉本興業の養成所「New Star Creation」)などに入り、お笑いの腕を磨くのが一般的だが、中には一度別の職業に就いたのち、お笑いの世界に飛び込んだという経歴の人物もいる。
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■ 設楽統(バナナマン)/西武鉄道の駅員
お笑いコンビ・バナナマンの設楽統。相方・日村勇紀と作り上げる独特の世界観のコントで人気を博し、2012年からは情報番組『ノンストップ!』(フジテレビ系/毎週月曜から金曜9時50分)でMCを担当。「2022テレビ番組出演本数ランキング」(ニホンモニター調べ)で連覇を達成した超売れっ子だ。そんな設楽は、実は西武鉄道の駅員として池袋線小手指駅に勤務していた過去を持つ。生まれ育った埼玉県秩父市の観光事業に関わるために就職したことを明かしており、今でも帰郷する際には「西武鉄道に勤めていたらどうなっていたか」を考えることがあるという。
■ 長田庄平(チョコレートプラネット)/陶芸教室の講師
お笑い芸人、チョコレートプラネットの長田庄平。コント主体のコンビだが、近年は公式YouTubeチャンネルでもヒット企画を連発している。そんな長田も、かつては全く別の職業に就いていた芸人の1人。京都の町工場を営む父のもとに生まれ、幼い頃からものづくりが得意だったという長田は、美術短大を卒業したのち陶芸教室の講師をしていた。行楽シーズンには1日に1000人近くの生徒を指導することもあったという。自らコントの小道具を手掛けることでも有名な長田。
■ おたけ(ジャングルポケット)/美容師
斉藤慎二、太田博久と共にお笑いトリオ、ジャングルポケットを組んでいるおたけ。トリオ内で“ポンコツ”とやゆされることが多いおたけだが、お笑いの道に進む前には美容師として働いていた。2019年の配信番組『フジモンが芸能界から干される前にやりたい10のこと#5』(ABEMA)では、MCのFUJIWARA・藤本敏史の髪型をカッコよくすることに挑戦。ちなみにその最中、相方・太田から、なぜ美容師を辞めてお笑いの世界に飛び込んだのかについて「ボイラー室で寝てるところを見られてクビになった」と“らしい”理由が暴露されていた。
『M-1』王者は郵便局員として「週6」勤務
■ 野田クリスタル(マヂカルラブリー)/郵便局員
奇抜なコント漫才で『M‐1グランプリ2020』(テレビ朝日系)を制覇し、「漫才か漫才じゃないか論争」を巻き起こしたマヂカルラブリーの野田クリスタル。高校生の頃からお笑い芸人として活動していたことでも知られる野田だが、高校卒業後は芸人活動と並行して郵便局の非常勤職員として働いていた。2021年6月放送の『ナイツ ザ・ラジオショー』(ニッポン放送/毎週月曜から木曜13時)に出演した際に明かした当時の勤務スタルはなんと「週6」。「僕が休むってことは、僕の配達区域に郵便が届かなくなるっていう状態だったんで、超責任ありました」と生真面目な一面をのぞかせていた。
■ 鳥居みゆき/歯科助手
ピン芸人で「ヒットエンドラ~ン」といった奇抜なネタ、キャラクターで一躍ブレイクした鳥居みゆき。そんな鳥居も芸人を志す前には一般企業の事務職で働く予定だった。しかし、面接で挙動がおかしかったのか内定先から「入社後は落ち着いてほしい」という旨の通知が来たことをきっかけに辞退。
■ 木村祐一/染め物職人
ピン芸人として活動するかたわら、幼い頃から培った料理の腕で『木村料理道 THE NABE キム’sスタイル』(実業之日本社)といった料理本も発表している“キム兄”こと木村祐一。現在ではNSCの講師として後進の育成も手掛けている。そんな木村が芸歴で同期の東野幸治より学年で5つ、先輩のダウンタウンよりも1つ年上なのは、社会人経験が長かったから。木村は高校卒業後、ホテルマンとして働いたのち、染め物職人に転職。今でも着物を染めている夢をみるほど仕事が板についていたというが、3年ほどして中学校の同級生から一緒にお笑い芸人になろうと口説かれ、お笑いの門を叩いたという。