櫻坂46が1日、「3rd TOUR 2023」のファイナルとなる大阪公演(2日目)を大阪城ホールで開催。6月28日発売の6thシングル「Start over!」も初披露し、“Buddies”(櫻坂46ファンの愛称)を楽曲、ダンス、音響、照明すべてが融合した圧倒的なパフォーマンスで魅せきった。



【写真】新曲「Start over!」初披露 「3rd TOUR 2023」ライブフォト

 全国5都市11公演を回ったツアーファイナルとなる本公演。開演を告げる「Overture」に続き、エレクトリックなサウンドと明滅するライティングでメンバーが踊る演出の中、中央に設置されたステージから現れたのは大園玲。彼女がメインステージへと歩みを進め、メンバーと合流すると1曲目は「Cool」でスタート。髪を両手でつかむ独特のダンスを見せた後、続いたのは山崎天センターの「半信半疑」。山崎得意のアイソレーションで華麗に見せると、森田ひかると山崎ダブルセンターの「摩擦係数」へ。間奏部分のブレイクダンスでは観客から歓声が上がった。

 序盤の3曲で一気に会場の空気をつかんだところでMCへ。今回、初の試みで海外での配信も行っているきょうのライブでは、キャプテンの松田里奈が「皆さまのおかげでこうしてBuddiesがどんどん世界に広がっているのを感じてうれしかった」と話し、「きょういつもよりたくさんの方に見られてると思うと緊張が少し増しちゃうんですけど、来てくださった皆さん、見てくださっている皆さんに全力で楽しんでいただけるように精いっぱい頑張ります!」と意気込んだ。

 最後に松田が「ファイナルだぞ、行けんのかー!」「最後まで楽しんでいくぞ!」と声を掛けると、さらに山崎が「盛り上がっていくぞ!」と観客を鼓舞し、「それが愛なのね」を披露。「恋が絶滅する日」へ続くと、ブルーの光が広がる幻想的なステージの中で、「ブルームーンキス」へ。森田のセリフ「あ、キスしちゃった」「あ、こんなに好き」では歓声が上がる。「五月雨よ」「もしかしたら真実」と続くと、5thシングル「桜月」の3列目メンバーで構成された「無念」を披露した。
松田を中心に、力強いメッセージと共にパフォーマンスを届ける。

 MCを挟み、田村保乃が「この後は三期生の登場です!」と紹介すると、三期生11人によるダンストラックへ。音楽に乗せて一糸乱れぬダンスを見せると、三期生楽曲「夏の近道」がスタートした。3月の「おもてなし会」で初披露したときから、さらに進化したパフォーマンスに観客からは、ひときわ大きなコールが上がった。

■「BAN」でサプライズ 鳴り止まない拍手

 中嶋優月を進行役にした三期生のMCでは、11人がそれぞれ個性的なキャッチコピーとともに自己紹介。中嶋が代表して今回のツアーを振り返り、「後半戦も盛り上がって行きましょう!」と声を掛けると、ライブも折り返しに。衣装チェンジした一・二期生たちによるダンスパートを挟み、「魂のLiar」では、メンバーとファンのクラップで会場は一体感を高めていく。

 森田のソロダンスの後に突き刺すようなギターサウンドとともに始まったのはグループの1stシングル表題曲「Nobody's fault」。続けて中央ステージに藤吉夏鈴が姿を現し、「なぜ 恋をして来なかったんだろう?」を。いつもは口数の少ない藤吉だが、この曲ではとびきりの笑顔を見せる。

 照明が真紅に染まると、不敵な笑みを浮かべた田村が姿を見せて「流れ弾」へ。ファンのペンライトは真っ赤に染まり、激しいダンスのステージに会場は熱気を帯びていく。
そして、中央ステージのビジョンに「3rd MEMBERS」と表示されると、三期生が再び登場。ダンスに定評のある村井優をセンターに、「Dead end」をパフォーマンスし、躍動感あるステージを見せた。

 盛り上がりを高めたところで、まだまだ興奮を途切れさせない。山崎センターの「条件反射で泣けて来る」が続く。メンバーにもファンにも人気の高い楽曲で、イントロが鳴るだけで歓声が沸いた。

 ここで荘厳な鐘の音とともに三期生の石森璃花が登場すると、三期生11人による「BAN」を披露。「BAN」は三期生がお披露目前の合宿で涙を流しながらも練習に励んだ楽曲だ。さらに間奏部分では、本楽曲のセンターを務める森田ら先輩メンバーが合流。このサプライズに、パフォーマンス後にはこれまでで最も大きな歓声が上がり、しばらく拍手が鳴り止まなかった。

 最高の盛り上がりを見せたところで、ビジョンには「Last song」の文字が。守屋麗奈が中央ステージに一人で姿を現すと、ゆっくりとメインステージへと歩いていく。ほかのメンバーと合流し、守屋センターの「桜月」をパフォーマンス。
曲が終わると守屋が一人、再び中央ステージへと歩みを進め、姿を消すと、ビジョンには「Thank you Osaka」の文字が。深い余韻を残すように本編を締めくくった。

■藤吉夏鈴、「Start over!」で「すごく自由に生きることができた」

 アンコールの声が鳴り止まない中、会場にある楽曲のイントロが鳴り響く。新曲6thシングルの「Start over!」だった。黒いトップス、グレーのスカートに身を包んだメンバーが登場し、苦悩するような藤吉の表情から始まった。センターの藤吉は楽曲の世界に入り込んだように、まさに全身全霊のパフォーマンスを見せる。初披露となったこの曲にファンは称賛の拍手を送った。

 披露後のMCでは松田が、観客の大歓声が聞こえ、「私たちも一気にスイッチが入った」と興奮の表情で語り、大沼晶保はMVについて、加藤ヒデジン監督が「一人ひとりにキャラクターの設定を書いてくださっていて」と裏話を披露。MVで珍しくメガネを掛け、さきほどもメガネ姿だった森田は「フルでパフォーマンスするのが初めてだったので、客席に飛んでいっちゃうんじゃないかと思って」と心配していたことを明かし、笑わせた。

 三期生を含めた全員で「Buddies」を披露後には松田が「キャプテンになって初めてのツアーだったから、リハが始める前からずっと緊張してて」と不安を感じていたことを吐露。「不甲斐ない姿を見せて、情けないなって思うこともあったけど、自分にとっていい経験だったと思う」と振り返った。また5thシングル「桜月」でセンターを担った守屋は「いろんな気持ちを経験させていただいたと思っていて、メンバーにもスタッフさんにも、Buddiesの皆さんにも支えていただいて、ツアーを完走することができてうれしく思っています」と感謝した。


 ラストは全員での「櫻坂の詩」。最後に松田が藤吉に「夏鈴ちゃん、一言もらってもいいかな?」と尋ねると、藤吉は涙ぐみながら、「『Start over!』という楽曲の中で力強く…(涙ぐみ)すごく自由に生きることができてすごく幸せでした。ありがとうございました」と話し、深くお辞儀。多幸感溢れる「櫻坂の詩」を最後に「3rd TOUR 2023」は幕を閉じた。

 櫻坂46「3rd TOUR 2023」大阪公演(2日目)セットリストは以下の通り。

Overture
1.Cool
2.半信半疑
3.摩擦係数
4.それが愛なのね
5.恋が絶滅する日
6.ブルームーンキス
7.五月雨よ
8.もしかしたら真実
9.無念
10.夏の近道 櫻坂46三期生
11.魂のLiar
12.Nobody's fault
13.なぜ 恋をして来なかったんだろう?
14.流れ弾
15.Dead end 櫻坂46三期生
16.条件反射で泣けて来る
17.BAN
18.桜月

アンコール
En1.Start over!
En2.Buddies
En3.櫻坂の詩

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