2021年にコロナ禍の影響で全公演中止となった中井貴一主演の舞台『月とシネマ』が、11月に東京、12月に大阪で上演されることが決定。デビュー後初の舞台出演となる藤原丈一郎(なにわ男子)、永作博美らが共演する。
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制作陣・キャスト陣の熱い想いが実り『月とシネマ2023』として、待望の上演を迎える本作は、2021年4月、新生PARCO劇場オープニング・シリーズの掉尾を飾る作品として上演を予定していた作品。作・演出はG2。
殺伐とした気持ちを抱きがちな現代だからこそ、“観た人に温かい気持ちになってほしい”、”日々の暮らしに小さなエールを送れたら”、との想いを込めて創り上げられたが、あとは上演するのみという状態まで仕上げたところで、コロナ禍の影響を受け全公演が中止となっていた。
とある町にある映画館「ムーンシネマ」は、映画プロデューサー・並木憲次(中井)の父である館長が亡くなったことにより閉館の危機。同じ映画関係の仕事だが、30年以上父子の交流は全くない絶縁状態だった。映画プロデューサーとはいえ、経営のノウハウがない彼は映画館を売ろうと地元の不動産屋・佐々木に見積もりに来てもらうも、映画会社宣伝部の若手社員・小暮涼太(藤原)や「ムーンシネマ」のボランティアスタッフで、市の「まちづくり推進課」職員でもある朝倉瑞帆、映写技師の黒川庄三(愛称:ロクさん)らから猛反対を受けてしまう。そこへ並木の元妻でフリーライターの高山万智子(永作)が現れ、映画館の相続権が瑞帆にあることを知らされるが—。
今回の上演に際し藤原は、「2021年の『月とシネマ』は中止になってしまったので、まずは、お客様にお見せできることが嬉しいです。前回、G2さんには約1か月みっちり稽古をしていただきました。そこから2年ぶりにまたご一緒できるので、この2年間で成長した姿を見せられればと思います」とアピール。
中井は「演出のG2さんとともに、誰にも観ていただいていない前作ではありますが、それを上回る面白い作品に出来るよう努力をして参ります」、永作も「『月とシネマ』は、G2さんらしい、優しくて、人と人とのつながりを描いた、人情味あふれる大人の皆様に納得していただける作品になると思いますので、ぜひ劇場に観にいらしてください」とそれぞれコメント。
G2も「尊敬する貴一さん、大人になったであろう丈一郎くん、そして20年ぶりの永作さんとの嬉しい再会。
PARCO劇場開場50周年記念シリーズ『月とシネマ2023』は、東京・PARCO劇場にて11月、大阪・森ノ宮ピロティホールにて12月上演。
※コメント全文は以下の通り
<コメント全文>
■中井貴一(並木憲次役)
1ヶ月稽古を積み重ね、衣裳をつけてのゲネプロ終了後での中止でしたので、戸惑い、この作品はここで終われと言う運命なのかなーなどとも考えました。が、演劇にかかわらず、我々のエンターテイメントの世界に於いて、最も必要なものは、それを楽しんでくださるお客様あってこそと、その事も、強く思い知らされる瞬間でもあり、今回の演目をやらせて頂くことになりました。演出のG2さんとともに、誰にも観ていただいていない前作ではありますが、それを上回る面白い作品に出来るよう努力をして参ります。是非、劇場にお越しください。
■藤原丈一郎(小暮涼太役)
2021年の『月とシネマ』は中止になってしまったので、まずは、お客様にお見せできることが嬉しいです。前回、G2さんには約1か月みっちり稽古をしていただきました。そこから2年ぶりにまたご一緒できるので、この2年間で成長した姿を見せられればと思います。大先輩であり、大尊敬している中井貴一さんとまたセリフの掛け合いができることはとても嬉しいことなので、11月・12月の本番へ向けて一緒に素敵な作品を作り上げたいなと思っています。僕自身も皆様に披露できなくて悔しい部分もありましたが、そのぶんパワーアップしたものをお見せできるように頑張りますので、劇場でお待ちしています。
■永作博美(高山万智子役)
PARCO劇場は久しぶりで、新しくなってからは初めてなので、すごく楽しみです。
■G2(作・演出)
前回、上演中止になった際、中井貴一さんに「これは、きっと演劇の神さまが『まだ早い、この作品はもっと練り上げてから観客に見せなさい』と仰しゃっているんだよ」と慰めて頂きましたが、それは即ち、叱咤激励でもあり、2023年『月とシネマ』は大きくバージョン・アップすることになりました。尊敬する貴一さん、大人になったであろう丈一郎くん、そして20年ぶりの永作さんとの嬉しい再会。やっと皆さんにお見せできるという嬉しさの前に、まずは稽古が楽しみでなりません。