20年前、2003年10月期ドラマとしてTBS系金曜ドラマ枠で放送された『ヤンキー母校に帰る』。“ヤンキー先生”こと義家弘介の著書『不良少年の夢』(光文社)、『ヤンキー母校に生きる』(文藝春秋)などを原案に、かつて札付きの不良だった主人公・吉森真也(竹野内豊)が、母校に教師として戻ってくる学園ドラマだ。

本作で吉森が副担任を務める3年C組の生徒役を演じたキャストの中には、のちに活躍していく人材も少なくない。今回はそんな懐かしの『ヤンキー母校に帰る』の生徒役の面々を振り返りたい。

【写真】『ヤンキー母校に帰る』スタートから20周年 キャストの現在

市原隼人

 3年C組の生徒・氏家徹を演じたのは市原隼人だった。氏家は当初は吉森に反発していたが、逃亡した自分を最後まで探し続けてくれた吉森を信じるようになる、という役どころ。市原は子役時代に岩井俊二監督の映画『リリイ・シュシュのすべて』で主演して注目された。本作の翌年にはドラマ『WATER BOYS2』(フジテレビ系)で連続ドラマ初主演を果たし、2008年には大ヒットドラマ『ROOKIES』(TBS系)で、ストーリーの中核となる安仁屋恵壹を好演した。
その後も多数のドラマ・映画に出演しており、近年ではドラマ『おいしい給食』(テレビ神奈川ほか)シリーズがヒット。劇場版が公開されたほか、10月からはシーズン3がスタートする。

加藤夏希

 3年C組の常本あかねを演じたのは加藤夏希だった。10代からモデルとして活躍していた加藤は女優としても活動を開始。本作以降にもドラマ『花より男子2(リターンズ)』(TBS系)や、『リアル・クローズ』(フジテレビ系)などに出演。アニメやゲームへの造詣も深く、アニメに声優として出演したことも。
2014年6月に一般男性と結婚。2016年7月に第1子の長女、2019年2月に第2子となる長男の出産を公表している。

神田沙也加

 3年C組の古賀なな恵を演じたのは神田沙也加さん(当時の芸名はSAYAKA)だった。俳優の神田正輝、歌手の松田聖子を両親にもつ神田さんは、前年の2002年に1stシングル「ever since」で歌手デビューし脚光を浴びた。その後は舞台を中心に数々の作品に出演。2014年にはアニメ映画『アナと雪の女王』で王女・アナ役の日本語吹き替えを好演。
大ヒットに貢献し、歌唱・声・演技と、あらゆる面で評価された。2021年12月に急逝。若手人気女優の早すぎる死には、日本中が悲しみに暮れた。

吉高由里子の相手役で大ブレーク 来年の大河ドラマで藤原道長役に

市川由衣

 3年C組の遠田ユキを演じたのは市川由衣だった。2000年末からグラビアアイドルとして活動開始し、フジテレビビジュアルクイーンオブザイヤーに選出されたこともある市川。2001年からは女優としても活動を開始し、本作のほかにも『ごくせん(第1シリーズ)』(日本テレビ系)や、『H2~君といた日々』、『クロサギ』(ともにTBS系)など人気ドラマに多数出演。
2014年の主演映画『海を感じる時』では、池松壮亮とフルヌードで大胆な濡れ場を演じてみせて観客に衝撃を与えた。私生活では2015年9月、俳優の戸次重幸と結婚し、2児の母親でもある。

柄本佑

 メインの生徒役ではなかった面々にも、のちに活躍することとなる逸材がいた。3年C組の大日向順一を演じたのは、若き日の柄本佑だ。父は俳優の柄本明、母は女優の角替和枝、弟の時生も後に俳優になるという役者一家に生まれた柄本は、本作と同年に映画のオーディションで主役を射止めて俳優デビュー。その後も着実に出演作を重ね、ドラマ・映画ファンの間で注目されつつあったが、2020年1月期の主演ドラマ『心の傷を癒すということ』(NHK総合ほか)、ドラマ『知らなくていいコト』(日本テレビ系)で吉高由里子演じるヒロインの相手役を演じて大ブレークを果たし、その後の活躍に続いていく。
2024年の大河ドラマ『光る君へ』(NHK総合ほか)では藤原道長役を務めることが発表されている。私生活では2012年に女優の安藤サクラと結婚。一人娘の父親でもある。

小池徹平

 3年C組ではないが、隣のB組の生徒・村瀬元哉役として出演していた小池徹平。2001年の「ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」でグランプリを獲得し、2002年に俳優デビュー。本作以後も『WATER BOYS2』、『ごくせん』第2シーズン、『ドラゴン桜』(TBS系)と2000年代は端正な顔立ちで学園ドラマをわかせた。
舞台でのキャリアも旺盛で、名作ミュージカル『キンキーブーツ』の日本版初演では三浦春馬さんとダブル主演を務めた。俳優以外でも、ウエンツ瑛士との音楽デュオ・WaTとして長らく活動していたことで知られる。2018年11月、女優の永夏子と結婚したことを発表。2019年9月に長男、2021年に次男が誕生している。