2022年2月、乃木坂46に5期生が加入してから2年。普通の少女だった彼女たちにとって、日々のすべてが変化の連続だったことは想像に難くない。
【写真】19歳の井上和、18歳の五百城茉央、16歳の小川彩の撮り下ろしカット 写真集の先行カットも
■本気で枕を投げ合って(笑)
――今回の写真集では“いつもの帰り道”や“初めての修学旅行”をテーマに撮影したそうですが、撮影を振り返っていかがですか?
五百城:撮影前に“旅のしおり”を頂いたので、本当の修学旅行みたいな気分になれて楽しみにしていました。撮影も楽しかったですし、出来上がりを見ると、「この子、こんなことをしていたんだ」とか、「この表情いいな」とか驚きや勉強になることがたくさんありました。
小川:11人それぞれの個性を生かして、みんなのそのままを撮ってくださいました。すごく楽しい撮影だったし、完成した写真集を見ても、私たちのありのままの姿が写っていると思います。
井上:何気ない瞬間も楽しかったですけど、牧場でヤギに餌をあげたり、アイスを食べたり、カレーを作ったり、浴衣で枕投げをしたり。修学旅行じゃなければ、5期生全員でできなかったことができて、思い出深いものになりました。
――皆さんのさまざまな表情が収められていますが、特に思い出に残った撮影をあげるなら?
井上:枕投げです。みんな本気で枕を投げ合って、それが「5期生だな~」って。
五百城:いろんなところから飛んできたよね(笑)。
井上:枕2個持ちとかして(笑)。
――特に強い人はいました?
小川:(岡本)姫奈かな(笑)。
井上:一番テンション上がってた(笑)。
小川:2日目の朝、起きてすぐにパジャマのまま撮ったのも、みんなでシェアハウスしているみたいで楽しかったね。
■寝坊に前髪パッカン…撮影中の失敗談
――『超・乃木坂スター誕生!』(日本テレビ/毎週月曜25時29分)で池田瑛紗さんが、写真集の撮影前に「ダイエットを頑張った」と話していましたが、皆さんも撮影のために準備したことはありましたか?
五百城:やっぱりみんな同じだよね。
井上・小川:うん。
――ダイエットを。
井上:ソロの写真集だと、一人で頑張らなきゃいけないと思うんですけど、今回は5期生全員なので、みんなでご飯に行くときとか、お仕事の合間とか、お互いに気を付け合っていました。
五百城:きょうはやめとこう、みたいな(笑)。
井上:本当はジュース飲みたいけど、水かお茶にしておこう、とかね。
――全員で協力し合っていたんですね。ただ池田さんは撮影中のご飯がおいしくて、撮影後に「2kg太っていた」と明かしていました。
五百城:撮影中は気にしてなかったから、普通に食べちゃってた(笑)。
小川:おいしいものをいっぱい出していただいたもんね。
――ちなみに、池田さんのような失敗談はありましたか? 小川さんは2日目の朝に寝坊してしまったとSHOWROOMで話していましたが。
小川:そうなんです。(一ノ瀬)美空と一緒に寝ていて、起きたら集合時間の5分前で、急いで撮影場所へ向かいました。2人で「やばいよ!」って言って。美空とお泊りすると、全然寝ないんです、美空が。お風呂にも入らなくてずっと「彩が寝るまで一緒にいる!」とか言って(笑)。それで寝るのが遅くなっちゃって…。
――起きてすぐに撮ったのが、先ほど話に出た寝起きカットですか?
小川:そうです。本当に起きてすぐという感じで。
――(笑)。井上さんは?
井上:池田、小川、中西(アルノ)、私の4人で砂浜に寝そべっているカットがあるんですけど、太陽がまぶしくて目が開かなくて。
小川:まぶしかったね。
五百城:(写真を見て)まぶしそうやん(笑)。
井上:もうちょっと頑張ればよかったなって(笑)。でも初めて5期生で撮影した「絶望の一秒前」のMVでも、すごくまぶしい中でカメラを見なきゃいけないシーンがあったんですけど、そのときよりは少しはできるようになったかなって。今回のカットを見て思いました。
――五百城さんはどうでしょう。
五百城:プールの撮影でポニーテールにしたんですけど、前髪が風で割れてセンター分けになっちゃってるんです。私、癖で前髪が分かれやすくて。撮影前にブローして直せばよかったのに、なんとなくでセットしたら風がすごくて、全部前髪パッカンに…(苦笑)。
■加入から2年 自身の成長を実感するところ
――ここからはグループでのお話も伺いたいのですが、2022年2月の加入から2年。新しい経験の連続だったと思いますが、活動の中で、自身の成長を感じるところや出来事はありましたか。
井上:昨年、表題曲(「おひとりさま天国」)のセンターをさせていただいて、そのときに周りの環境がどんどん変わっていくのに、自分自身が追いつかなかったんです。とにかくやるべきことに追われているという感じで、本当に余裕がありませんでした。
でもその期間が終わって「新参者」や「超・乃木坂スター誕生!LIVE」の期間にずっと5期生と一緒にいて。みんなと過ごして、時間が経過することで、やっと少しだけ「自分もちゃんと変われたのかな?」と実感できた感じでした。
――苦しい時期を経てすぐにではなく、5期生と過ごす時間が必要だったと。
井上:そうですね。一緒にいる間にいろんな面が見えて、さらに5期生のことが好きになるという繰り返しで。そうした時間の中でようやく自分も、「少しだけ前に進めたんじゃないかな」と感じることができました。
――小川さんはグループ最年少メンバーとしての加入でした。
小川:私は少しは大人になったんじゃないかなって思います。前は自分の考えをあまり持っていなかったんですけど、最近では自分の意思を持って行動できるようになったかなって。いろいろな面で少しずつ、自分のペースで成長できているとは思うんですけど、自分の芯の部分は変わりたくはないんです。
――芯の部分?
小川:人とのつながりを大切にするっていうのを大切にしているんです。小さい頃からお母さん、お父さんにもそう言われてきましたし、周りの人との助け合いを大切にして、成長していけたらと思っています。
――なるほど。五百城さんはいかがですか?
五百城:私はあまりネガティブなことを言いたくはないんですけど、自分に本当に自信がなかったんです。先輩たちのおかげですごい舞台に立たせていただけているけど、自分にはそれに見合う実力がなくて。
だから自信を付けたい。でもどうしたら…って考えると、自分がその環境に見合うだけの力を身に付けるしかない。この2年で目の前のものに取り組むうちに、できるようになったことも、まだまだなこともありますけど、少しずつ自信を持てるようになったかなと思います。これからも周りと比べるのではなく、自分のいいところを見つけて、自信を付けていきたいです。
■6期生募集を知ったときの心境
――乃木坂46では現在6期生メンバーを募集中です。このことを知ったときはどう思いましたか?
井上:この2年あっという間で、つい最近加入して、先輩たちと日産スタジアム(10th YEAR BIRTHDAY LIVE)に立って…という感覚だったので驚きつつ、でも同時にうれしい気持ちも湧きました。
小川:いつかは私たちも先輩になるとは思っていたものの、「もう先輩になっちゃうんだ」と。
五百城:自分が先輩になるのにまだ違和感はありますけど、新しい人との出会いでもあるので、どんな子が来てくれるのか楽しみです。
――最後に、近い将来、先輩になる皆さん、どんな先輩になりたいですか?
井上:私は乃木坂46に加入するまで、あまり先輩という存在に関わってきたことがなくて、きょうだいでも部活でも年下ばかりで、かわいがるのは好きなんです。だから楽しみな気持ちと同時に、6期生が入ってきたらもう少し先輩らしい先輩にならなきゃって思っています。
グループの先輩たちがすごくカッコいいので、ファンの皆さんに見えるところでも見えないところでも、6期生に「カッコいい」と思ってもらえる先輩になりたいです。
小川:私は家族ではお兄ちゃんがいるし、いとこも全員自分より年上で、通っていたダンススクールでもお姉さんがいっぱいいました。そういう環境で育ってきたからこそ、中学校の部活で後輩ができたときにすごくかわいくて。慣れないけど、かわいがりたくなるというか。だから6期生の後輩ができるのはすごく楽しみです。みんなに愛されて話しやすい、お互いに良い存在になれたらいいなって思います。
五百城:私たちはこれまで一番後輩の5期生だから、番組やライブの経験をたくさんさせていただけていたところはあると思うんです。6期生が入ったら、そういうのを引き継げるようにしたいし、自分たちも今までの経験を生かして成長していきたいです。
私は先輩となんてことない話をするのが好きで、後輩ができたら、誰かにとってそういう存在になれたらうれしいです。これまで部活でもあまり後輩と関わることがなかったので、後輩ってどんな感じで、私はどんな風に接するんだろうって、自分自身に楽しみな部分もあります。
(取材・文:堀タツヤ 写真:上野留加)
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