広瀬アリスが主演を務める『連続ドラマW 完全無罪』(WOWOW)より、奥田瑛二と北村有起哉の出演が発表された。併せてポスタービジュアルと特報映像も解禁された。



【動画】再審請求、冤罪事件の裏側にある人間模様とは『連続ドラマW 完全無罪』特報

 本作は、大門剛明の小説『完全無罪』を大森立嗣のメガホンで連続ドラマ化。21年前の少女誘拐殺人事件の冤罪(えんざい)再審裁判の担当に抜てきされた広瀬演じる期待の弁護士・松岡千紗が、自らもその事件で監禁された被害者の1人であるという境遇を抱えながらも、自身をあやめたかもしれない容疑者と対峙(たいじ)。再審裁判を中心に真相究明への切実な探求心を持つ彼女にしかできない弁護を展開し、事件の真相に迫る本格ヒューマンミステリーだ。

 奥田が演じるのは、「綾川事件」の担当であった元県警刑事として平山の有罪を信じ、再審裁判において千紗と対峙する有森義男役。被害者遺族の想いを背負い、真相解明のキーマンとして元刑事の哀愁を漂わせる。一方、北村が扮するのは、少女誘拐事件の犯人とされながらも無実を主張する平山聡史役。
事件の被害者の1人である千紗の強い探求心に突き動かされながらも、どこかミステリアスで不穏な空気をまとった平山を怪演する。

 出演にあたり、奥田は「大森立嗣監督と聞いて二つ返事で『演る!』と答えた。いや、演ると答えてしまった。傲慢不遜に言えば、『この作品は等身大からのデフォルメだ』と訳のわからない理屈をつけてその気になっていた。ところが、クランクインが近づくにつれ精神混濁状態、『どうすればいいんだ! この役…』平静を装い撮影開始となった。楽しい、辛い、嬉しい、苦しい、七顛八倒。
NGのオンパレード、そんな小生を監督は優しく、強く粘ってくれた」とコメント。

 北村は「原作を読み返してだいぶ参考にしましたが、時には忠実に、時には独創的に自由に芝居ができたのも、緩急のある大森組の居心地が良かったからだと思います。そして広瀬アリスさんと2人きりで、何度か大変なシーンを撮りました。彼女のギリギリの震える演技がこちらにも伝播して、おかげで私も集中して演技をすることができました」と撮影を振り返った。

 なお、併せて特報映像も解禁。撮影は物語の舞台となる香川県で行われ、フィクションながら現実でも起こっている再審請求、冤罪事件の裏側にある人間模様をリアルに映し出す。


 またポスタービジュアルは、本作で起こる事件の舞台“怪物の家”で撮り下ろされた不穏な空気が漂う1枚。三者三様の「正義」がどのように交錯し、真相に向かっていくのか。初の本格ミステリー作品に臨む広瀬の新たな一面に期待が高まる。

 『連続ドラマW 完全無罪』は、WOWOWプライムにて7月7日22時放送、WOWOWオンデマンドにて配信(全5話)。

※キャストのコメント全文は以下の通り。

<コメント全文>

■奥田瑛二

 大森立嗣監督と聞いて二つ返事で「演る!」と答えた。
いや、演ると答えてしまった。傲慢不遜に言えば、「この作品は等身大からのデフォルメだ」と訳のわからない理屈をつけてその気になっていた。ところが、クランクインが近づくにつれ精神混濁状態、「どうすればいいんだ! この役…」平静を装い撮影開始となった。楽しい、辛い、嬉しい、苦しい、七顛八倒。NGのオンパレード、そんな小生を監督は優しく、強く粘ってくれた。助けられました。
そしてもう1人、主演の広瀬アリスさんである。初共演である。彼女は主人公の弁護士同様、常にまっすぐな視線、難敵である台本を見事に演じ切った。彼女の存在感にも小生、救われたのである。兎にも角にも見事な作品に出来上がったことは言うまでもないのである。こんな私は有罪?無罪?

■北村有起哉

 WOWOWのドラマではいつも一筋縄ではいかない難しい役をいただいております。
今回もやり甲斐のある役に挑戦させていただきました。しかもいつかはぜひ! と心にしまっていた念願の大森監督とご一緒ができまして、とても嬉しかったです。原作を読み返してだいぶ参考にしましたが、時には忠実に、時には独創的に自由に芝居ができたのも、緩急のある大森組の居心地が良かったからだと思います。そして広瀬アリスさんと2人きりで、何度か大変なシーンを撮りました。彼女のギリギリの震える演技がこちらにも伝播して、おかげで私も集中して演技をすることができました。気軽に見始めちゃっても、もうぜったいに結末が知りたくなる、そんな物語です。最後の最後までどうぞ固唾を飲んでご覧くださいませ。